全銀フォーマット検査
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総合振込などの全銀協規定フォーマットのレコードを貼り付けると、120桁ちょうどか、レコードの並びが正しいか、データ件数と合計金額がトレーラと一致するかを検査します。ずれている行と桁の位置まで指摘するので、金融機関に送る前の確認に使えます。
全銀フォーマット検査ツール
全銀フォーマットの形
全国銀行協会が定めた総合振込などのデータ形式は、1レコード120桁の固定長です。桁数が1つでもずれると金融機関で受け付けられません。改行で区切る形と、改行なしで120桁ずつ並べる形の両方があります。レコードは先頭1桁のデータ区分で種類が決まります。
1=ヘッダー → 2=データ(何件でも) → 8=トレーラ → 9=エンドレコード
トレーラとの照合
データが壊れていないかを確かめる仕組みがトレーラレコードです。2〜7桁目にデータレコードの件数、8〜19桁目に金額の合計が入ります。この2つが実際のデータと一致しなければ、どこかで行が落ちているか金額が違っています。
トレーラの合計件数 = データ区分2のレコード数/トレーラの合計金額 = 各データの81〜90桁目の合計
このツールの既定値では、データレコードが2件、金額が120,000円と58,300円なので合計178,300円です。トレーラにも同じ数字が入っているため「一致」と表示されます。金額を書き換えると、差額つきで不一致が表示されます。
レコードの種類
| データ区分 | レコード名 | 何が入るか | 個数 |
|---|---|---|---|
| 1 | ヘッダーレコード | 種別コード・依頼人・取組日・仕向金融機関と口座 | 先頭に1つ |
| 2 | データレコード | 被仕向金融機関・受取人・金額 | 振込先の数だけ |
| 8 | トレーラレコード | 合計件数と合計金額 | 末尾の手前に1つ |
| 9 | エンドレコード | データの終わりの印 | 最後に1つ |
データレコードの桁の割り当て
| 桁 | 項目 | 長さ | 形式 |
|---|---|---|---|
| 1 | データ区分 | 1 | 「2」固定 |
| 2〜5 | 被仕向金融機関番号 | 4 | 数字 |
| 6〜20 | 被仕向金融機関名 | 15 | 左詰め |
| 21〜23 | 被仕向支店番号 | 3 | 数字 |
| 24〜38 | 被仕向支店名 | 15 | 左詰め |
| 39〜42 | 手形交換所番号 | 4 | 省略可 |
| 43 | 預金種目 | 1 | 1=普通 2=当座 |
| 44〜50 | 口座番号 | 7 | 右詰めゼロ埋め |
| 51〜80 | 受取人名 | 30 | 左詰め |
| 81〜90 | 振込金額 | 10 | 右詰めゼロ埋め |
| 91 | 新規コード | 1 | — |
| 92〜101 | 顧客コード1 | 10 | — |
| 102〜111 | 顧客コード2 | 10 | — |
| 112 | 振込指定区分 | 1 | — |
| 113 | 識別表示 | 1 | — |
| 114〜120 | ダミー | 7 | スペース |
種別コード
| コード | 取引 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 21 | 総合振込 | 仕入先・外注先への支払い |
| 11 | 給与振込 | 毎月の給与 |
| 12 | 賞与振込 | 賞与 |
| 71 | 預金口座振替 | 顧客からの自動引落し |
| 91 | 入出金取引明細 | 口座の明細の受け取り |
| 92 | 入金取引明細 | 入金の明細の受け取り |
※入力した内容はお使いのブラウザの中だけで処理され、サーバーには送信されません。金額は各金融機関の公式サイトで確認したものですが、料金は改定されます。契約前に必ずご契約先の最新の料金表でご確認ください。
全銀フォーマット検査の詳しい解説
全銀協規定フォーマットは、日本の銀行間で支払データをやり取りするために長く使われてきた形式です。1レコード120桁の固定長で、項目の区切りはカンマではなく桁の位置で決まります。CSVに慣れていると戸惑いますが、固定長には利点があります。区切り文字がデータの中に現れる心配がなく、どの項目がどこから始まるかが常に同じなので、古い機械でも高速に読めます。銀行のシステムが作られた時代の合理的な設計が、そのまま現役で動いているわけです。
固定長ゆえの難しさもあります。1桁でもずれれば全体が壊れます。受取人名が31文字あって1文字はみ出せば、それ以降の金額欄が1桁ずれ、金額がまったく違う数字として読まれます。こうした事故を防ぐために用意されているのがトレーラレコードです。データの最後に件数と合計金額を書いておき、受け取った側が実際のデータと突き合わせます。一致しなければ、その時点でデータ全体を差し戻せます。チェックサムの考え方そのものです。
使える文字にも制限があります。全銀フォーマットで使えるのは半角の英数字・記号と、濁点半濁点を含む半角カナだけです。漢字もひらがなも全角カナも使えません。株式会社は「カブシキガイシヤ」と書くか、慣行として「カ)」「(カ」と略します。前株なら「カ)」を前に、後株なら「(カ」を後ろに置きます。有限会社は「ユ)」、合同会社は「ド)」です。また、小さい「ャ」「ュ」「ョ」「ッ」は使わず、大きい「ヤ」「ユ」「ヨ」「ツ」に置き換えるのが原則です。会計ソフトから出したデータで受取人名が全角のまま残っていると、そこで弾かれます。このツールの文字検査は、半角の範囲から外れた文字がどの行の何桁目にあるかを示します。
金額欄の書き方にも決まりがあります。右詰めのゼロ埋めで、小数点は書きません。120,000円なら「0000120000」の10桁です。カンマも円記号も入れません。マイナスの金額は総合振込では扱いません。同じように口座番号も7桁の右詰めゼロ埋めで、実際の口座番号が6桁なら先頭に0を1つ足します。この0を落としてしまう事故は、表計算ソフトでデータを開いたときに起きがちです。全銀フォーマットのファイルを表計算ソフトで開いて保存すると、先頭のゼロが消えることがあります。テキストエディタで扱うのが安全です。
改行の扱いも金融機関によって違います。1レコードごとに改行を入れる形と、改行をまったく入れず120桁ずつ連続させる形の両方が使われています。改行コードもCRLFかLFかで指定がある場合があります。このツールは改行で区切られた形を前提に検査しますが、改行なしのデータなら120桁ずつ手作業で分けるか、テキストエディタの置換機能で改行を入れてから貼り付けてください。
実務では、このフォーマットを手で書くことはまずありません。会計ソフトや販売管理システムが出力します。それでもこのツールが役に立つのは、金融機関に弾かれたときに原因を探す場面です。エラーメッセージが「フォーマット誤り」としか出ないことも多く、どの行のどこが悪いのかを自分で見つける必要があります。桁数・並び・トレーラの3点を機械的に確かめれば、大半の原因は特定できます。
業界・現場での使い方
経理部門の送信前確認
会計ソフトが出力したデータを送る前に、桁数とトレーラの一致を確かめます。
システム開発のテスト
自社で全銀データを生成する仕組みを作ったとき、出力が仕様どおりかを検査します。
金融機関に弾かれたときの原因究明
エラーの内容が具体的でない場合に、どの行の何桁目が原因かを絞り込みます。
会計ソフト移行時の検証
新旧のソフトが出したデータを同じ条件で比べ、差異がないかを確かめます。
給与振込データの確認
種別コードを11に変えて、給与振込のデータでも同じ検査ができます。
よくある間違い・注意点
- 表計算ソフトで開いて保存する — 口座番号や金額の先頭のゼロが消えます。テキストエディタで扱ってください。
- 受取人名に全角文字を使う — 使えるのは半角の英数字・記号と半角カナだけです。漢字もひらがなも使えません。
- 金額にカンマや円記号を入れる — 10桁の右詰めゼロ埋めで、数字だけを書きます。
- 口座番号の先頭のゼロを落とす — 7桁に満たない口座番号は先頭に0を足して7桁にします。
- トレーラの合計を手で直さない — データを1行足したり金額を直したりしたら、トレーラの件数と合計も直す必要があります。
関連する規格・公的資料
- 全国銀行協会 — 銀行業界の共通ルールと各種手数料の考え方
- 全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット) — 全銀システムの運営と内国為替の決済
- 全銀ネット 内国為替制度運営費の改定について(2025年10月16日) — 62円から61円へ。2026年10月1日適用
- 全銀ネット 全銀システムに関するコストについて — 内国為替制度運営費の考え方
- 日本銀行 — 資金決済と日銀ネットに関する資料
- 金融庁 — 銀行の手数料開示と利用者保護の監督
- 公正取引委員会 — 支払時に振込手数料を差し引く取り扱いの指針
- 中小企業庁 — 下請代金の支払いに関する制度の解説
- 国税庁 — 消費税とインボイス制度の取り扱い
- ことら — 少額送金インフラ「ことら送金」の公式情報
- 日本資金決済業協会 — 資金移動業と送金サービスの制度
- 経済産業省 — 中小企業の業務効率化とキャッシュレスの政策
- 日本商工会議所 — 中小企業の経理実務に関する情報
- e-Gov 法令検索 — 銀行法・下請代金支払遅延等防止法の条文
- 独立行政法人 中小企業基盤整備機構 — 資金繰りと経理業務の支援情報
- 一般社団法人 全国銀行協会 規定集 — 全銀協規定のファイル仕様の出典
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
全銀フォーマットは何桁ですか?
1レコード120桁の固定長です。ヘッダーもデータもトレーラもエンドレコードもすべて120桁です。
レコードの並びに決まりはありますか?
ヘッダー、データ、トレーラ、エンドレコードの順です。データは何件でも入れられます。
振込金額は何桁目に入りますか?
データレコードの81〜90桁目です。右詰めのゼロ埋めで、カンマも小数点も入れません。
トレーラの合計が合いません
行が落ちているか、金額が書き換わっています。このツールが差額を表示するので、その額の行を探してください。
漢字は使えますか?
使えません。半角の英数字・記号と半角カナだけです。株式会社は「カ)」または「(カ」と略します。
小さい「ャ」は使えますか?
原則として使いません。大きい「ヤ」に置き換えます。
改行は必要ですか?
金融機関によります。改行なしで120桁ずつ連続する形も使われています。契約先の仕様をご確認ください。
種別コードの21は何ですか?
総合振込です。給与振込は11、賞与振込は12、預金口座振替は71です。
コード区分の0と1の違いは?
0がJIS、1がEBCDICです。インターネットバンキング経由ではJISが一般的です。
貼り付けたデータは送信されますか?
されません。すべてお使いのブラウザの中だけで処理されます。