キー溝寸法(軸径別JIS) 計算ツール|JIS B 1301 平行キー対応
【ご注意】このページの計算結果・情報は参考値です。正確性・最新性は保証できません。税務・法務・お金・設計・施工・安全などに関わる判断は、公式の資料と専門家の確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。免責事項
軸径からJIS B 1301(平行キー)準拠のキー・溝寸法(キー幅×高さ・軸溝深さ・ハブ溝深さ)を即参照。締込み形(P9・P9)・普通形(N9・Js9)・滑り形(H9・D10)のキー溝幅の公差、キー材の強度(JIS B 1301は引張強さ600N/mm²以上)、押しネジ止め・両先端角取り、機械設計・切削加工現場での実務ポイント、こう配キー(JIS B 1302)や半月キー(JIS B 1303)との使い分けまで、JIS一次資料に基づいて解説します。
キー溝寸法(軸径別JIS)ツール
JIS B 1301 平行キー全表
JIS B 1301:2009準拠の平行キー標準寸法一覧。t1・t2の値は「基準寸法」で、実際の加工では公差(t1+0.1・t2+0.1〜0.2など)を考慮します。
| 軸径 d (mm) | キー b×h (mm) | 軸溝深 t1 | ハブ溝深 t2 | キー長 L範囲 |
|---|---|---|---|---|
| 6超〜8以下 | 2×2 | 1.2 | 1.0 | 6〜20 |
| 8〜10 | 3×3 | 1.8 | 1.4 | 6〜36 |
| 10〜12 | 4×4 | 2.5 | 1.8 | 8〜45 |
| 12〜17 | 5×5 | 3.0 | 2.3 | 10〜56 |
| 17〜22 | 6×6 | 3.5 | 2.8 | 14〜70 |
| 22〜30 | 8×7 | 4.0 | 3.3 | 18〜90 |
| 30〜38 | 10×8 | 5.0 | 3.3 | 22〜110 |
| 38〜44 | 12×8 | 5.0 | 3.3 | 28〜140 |
| 44〜50 | 14×9 | 5.5 | 3.8 | 36〜160 |
| 50〜58 | 16×10 | 6.0 | 4.3 | 45〜180 |
| 58〜65 | 18×11 | 7.0 | 4.4 | 50〜200 |
| 65〜75 | 20×12 | 7.5 | 4.9 | 56〜220 |
| 75〜85 | 22×14 | 9.0 | 5.4 | 63〜250 |
| 85〜95 | 25×14 | 9.0 | 5.4 | 70〜280 |
| 95〜110 | 28×16 | 10.0 | 6.4 | 80〜320 |
| 110〜130 | 32×18 | 11.0 | 7.4 | 90〜360 |
| 130〜150 | 36×20 | 12.0 | 8.4 | 100〜400 |
| 150〜170 | 40×22 | 13.0 | 9.4 | 100〜400 |
| 170〜200 | 45×25 | 15.0 | 10.4 | 110〜450 |
はめあい公差の選定
JIS B 1301では軸溝・ハブ溝の幅とキー幅の関係で3種類のはめあいが規定されており、用途に応じて使い分けます。
| はめあい | キー幅 | 軸溝幅 | ハブ溝幅 | 用途 |
|---|---|---|---|---|
| 締込み形 | h9 | P9 | P9 | 取外し不可・重負荷 |
| 普通形 | h9 | N9 | Js9 | 汎用・中負荷 |
| 滑り形 | h9 | H9 | D10 | 軸方向スライド・軽負荷 |
キー溝幅の許容差(数値・mm)
上の記号を、キー幅 b ごとの許容差(上の許容差 / 下の許容差)に直した表です。たとえば普通形で b=8mm なら、軸溝幅は 8mm に対して 0〜-0.036mm(N9)、ハブ溝幅は ±0.018mm(Js9)の範囲に仕上げます。
| キー幅 b (mm) | 滑り形 | 普通形 | 締込み形 | キー本体の幅 h9 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 軸溝 H9 | ハブ溝 D10 | 軸溝 N9 | ハブ溝 Js9 | 軸溝・ハブ溝 P9 | ||
| 2・3 | +0.025 / 0 | +0.060 / +0.020 | -0.004 / -0.029 | ±0.0125 | -0.006 / -0.031 | 0 / -0.025 |
| 4・5・6 | +0.030 / 0 | +0.078 / +0.030 | 0 / -0.030 | ±0.015 | -0.012 / -0.042 | 0 / -0.030 |
| 8・10 | +0.036 / 0 | +0.098 / +0.040 | 0 / -0.036 | ±0.018 | -0.015 / -0.051 | 0 / -0.036 |
| 12・14・16・18 | +0.043 / 0 | +0.120 / +0.050 | 0 / -0.043 | ±0.0215 | -0.018 / -0.061 | 0 / -0.043 |
| 20・22・25・28 | +0.052 / 0 | +0.149 / +0.065 | 0 / -0.052 | ±0.026 | -0.022 / -0.074 | 0 / -0.052 |
| 32・36・40・45 | +0.062 / 0 | +0.180 / +0.080 | 0 / -0.062 | ±0.031 | -0.026 / -0.088 | 0 / -0.062 |
JIS B 1301(平行キー)が溝幅に指定する公差域クラスの値を、JIS B 0401-2(ISO 286-2)の基本公差 IT9・IT10 から求めたもの。区分は上の表と同じです。溝の深さ t1・t2 の許容差は別に定められています。
各はめあいの選定基準
- 締込み形(P9-P9) ― キーが軸・ハブ両方でわずかに締められて固定される。頻繁な分解を予定しない結合、大トルク・衝撃荷重のある用途(重機・プレス機・大型ポンプ)。組立てにハンマー・プレス圧入が必要。
- 普通形(N9-Js9) ― 一般的な組合わせで、軸側は締り目、ハブ側はやや隙間寄り。汎用機械・モーター駆動・減速機などで使われる。ハブ側の分解が容易。
- 滑り形(H9-D10) ― キーがハブ内で軸方向にスライドできる組合わせ。可変ピッチプーリー・スライドクラッチ・変速機構の一部で使用。トルク伝達しつつ軸方向動作が必要な場面。
キーとキー溝の役割
基本の考え方
キーは回転軸と回転体(プーリー・スプロケット・歯車・カップリング等)を確実に結合する機械要素で、軸のトルクをキーのせん断強度を介して伝達します。JIS B 1301(平行キー)では軸径ごとにキー寸法(b×h)、軸溝深さ(t1)、ハブ溝深さ(t2)、キー長さの許容範囲がすべて規定されており、標準寸法から外れると継手・プーリー・スプロケットとの互換性が失われるため、加工は必ずJIS準拠が原則です。
寸法決定の順序
- 軸径(d)を確定する
- JIS B 1301 表からキー寸法(b × h)を選定
- 軸溝深さ(t1)・ハブ溝深さ(t2)を表から確認
- 伝達トルクからキー長さ(L)を強度計算で算出
- 用途に応じたはめあい公差(P9/N9/JS9)を選定
- キー材(JIS B 1301は引張強さ600N/mm²以上。市販の規格キーはS45Cが一般的)とキー長さの規格値を選定
キー長さの強度計算
せん断:L(mm) ≧ 2T ÷ (d × b × τa) 面圧:L(mm) ≧ 4T ÷ (d × h × pa)
ここで T=伝達トルク(N・mm)、d=軸径(mm)、b=キー幅(mm)、h=キー高さ(mm)、τa=キーの許容せん断応力(MPa)、pa=キー・溝側面の許容面圧(MPa)。面圧の式はキー高さの半分で力を受けると見た近似です。両方を満たす長さにし、許容値は材料と荷重の条件(衝撃・繰返し)から決めます。キー長さは軸径の1.5〜2倍が目安とされますが、強度不足なら太い軸に変えるかキーを2本並列(180°位置)使う方法が採られます。
キー材と表面処理
JIS B 1301 はキーの引張強さを600 N/mm²以上と定めています(3.2 強度)。市販の規格キーはS45Cが一般的です。SS400(引張強さ400〜510 N/mm²、JIS G 3101)はこの強度に届かないので、JIS B 1301 のキーとしては使えません。下の表は材料の参考値です。
| キー材料 | 降伏点(MPa) | 用途 | 備考 |
|---|---|---|---|
| SS400(一般構造用圧延鋼) | 245 | — | 引張強さ400〜510 N/mm²で、JIS B 1301 のキーの強度(600以上)に届かない |
| S45C(機械構造用炭素鋼) | 490 | 中〜重負荷 | 調質処理で強度確保 |
| S50C | 530 | 重負荷・高精度 | 調質+研磨仕上げ |
| SNCM439(クロモリ鋼) | 885 | 高強度・衝撃荷重 | 大型プレス・重機 |
| SUS303/304 | 205 | 食品・薬品機械 | 耐食性 |
| 黄銅(C3604BD) | 245 | 電機・楽器 | 非磁性・良導電 |
市販の「キー材」はJIS B 1301の規格寸法に精密加工された状態で流通しており、長さを切って両端の角取りを施すだけで使えます。カットキー・両端R付きキー・止めネジ用穴あきキーなど各種バリエーションが工具商・機械部品商で入手可能です。
キーの種類(平行/こう配/半月)
JISではキーの形式ごとに規格が分かれています。本ツールは平行キー(JIS B 1301)を対象としていますが、他形式との使い分けを理解することが実務で重要です。
| キー形式 | JIS規格 | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|---|
| 平行キー | JIS B 1301 | 断面が長方形・軸方向に平行 | 汎用・8割の機械 |
| こう配キー | JIS B 1302 | 1/100のこう配・楔効果で締まる | 低速大トルク・過剰締め |
| 半月キー(ウッドラフ) | JIS B 1303 | 半月状・首振り可能 | テーパ軸・自動車ステアリング |
| 接線キー | JIS B 1304 | 2本を接線方向に配置 | 大トルク・両方向回転 |
| 丸キー | JIS B 1305 | 断面が丸・ピン状 | 小径軸・軽負荷 |
| スプライン | JIS B 1601等 | 軸全周に複数キー溝 | 自動車ドライブシャフト |
業界・現場での使い方
機械設計・強度計算
継手・プーリー・スプロケット・歯車の選定で、軸径とキー寸法をJIS B 1301から確定。伝達トルクとキーせん断強度からキー長を逆算し、必要な軸径・材質を組み立てます。CADライブラリの機械部品テンプレートもJIS準拠が主流。
切削加工・キー溝加工
マシニングセンター・エンドミル・キー溝盤で軸に溝を切削。エンドミル径=キー幅、切込み量=溝深さで加工。両端の抜け止め(止まり穴)か貫通か、Rつきか角ばりかの図面指示を確認します。ハブ側は形彫盤・ブローチ加工が一般的。
メンテナンス・キー交換
摩耗・変形したキーを標準寸法品と交換。軸径を測定→JIS表からキー寸法特定→両端の角取りと止めネジ用ザグリを追加加工→組み立て。軸溝が摩耗している場合は肉盛溶接+再機械加工か、軸交換の判断が必要です。
工作機械・自動組立ライン
NCマシン・ロボット・搬送コンベアのモーター軸-減速機-駆動プーリーの接続にキー溝結合。トルク検出・過負荷保護装置と組み合わせて、キーせん断を安全機構として活用する設計も。
ポンプ・送風機の羽根車固定
ポンプ・ブロワの羽根車を軸に固定。締込み形+セットネジ止めが基本、大型機ではボスにフレット防止のプレローディングを設計。定期分解メンテを予定する場合は普通形(N9-Js9)を選択。
自動車・産業車両の駆動系
クラッチ・トランスミッション・デフの伝動系ではスプライン(多歯キー)が主流ですが、補機類のプーリー・スプロケット固定には従来型のキー溝結合が今も多用されています。
よくある間違い・注意点
- 軸径のみでキー選定して溝深さを確認せず — JIS表で軸溝深t1・ハブ溝深t2を必ず確認。キー高さhの半分より少し多いのがt1、残りがt2となる関係で、加工ミスは互換性喪失に直結。
- 公差ミス(P9/N9/JS9) — 締込み形/普通形/滑り形を混同すると、締込み形の予定で普通形だと分解時のガタつき、逆に普通形の予定で締込み形だと組立て困難で無理にハンマー打ちして軸を曲げる事故に。図面公差の指示徹底が必須。
- キー長さを軸径基準で決めない — キー長は軸径の1.5〜2倍が実務標準。伝達トルクに対する強度計算をせず「感覚で決める」と過負荷時に折損。特に始動衝撃・繰返し荷重のある用途は許容応力を安全率2〜3で見込みます。
- 強度の足りない材料でキーを作る — JIS B 1301 はキーの引張強さを600 N/mm²以上と定めています。SS400の丸棒・平鋼から切り出したキーはこれを満たしません。規格キー(S45C等)を使い、過負荷対策は強度計算とキー長さ・本数、必要ならトルクリミッタなどで行います。
- 両端の角取り(面取り)忘れ — キー両端はC0.5〜C1程度の角取りが必須。角ばったままだと溝への挿入時にバリを噛み込み、応力集中で亀裂の起点になります。
- 止めネジ用穴の位置と深さ — ハブ側キーを固定する止めネジは、キー中央付近に位置し、キー厚の半分程度の深さの座グリを設けます。深すぎるとキー強度低下、浅すぎるとネジの効きが弱い。
- 大型軸に平行キー1本で無理にトルク伝達 — 軸径100mm超で大トルクの用途は、平行キー2本を180°位置に配置、こう配キー、または多歯スプラインへ移行が検討されます。1本キーでの限界点を意識。
関連する規格・法令
- JIS B 1301 ― 平行キー及びキー溝。もっとも普及。b×h・t1・t2・キー長の標準を規定。
- JIS B 1302 ― こう配キー及びキー溝。1/100のこう配で楔止め、頭付き/頭なしのバリエーション。
- JIS B 1303 ― 半月キー(ウッドラフキー)。首振り可能でテーパ軸に多用。
- JIS B 1304 ― 接線キー。2本を軸接線方向に配置、両方向トルクに対応。
- JIS B 1305 ― 丸キー(ピンキー)。小径軸の軽負荷伝動。
- JIS B 1601 ― 角形スプライン軸(呼び方式)。ドライブシャフト・工作機械。
- JIS B 0401-1/2 ― 製品の幾何特性仕様(GPS) 長さ寸法公差方式。P9/N9/JS9/H9/D10の公差数値を規定。
- JIS G 3101 ― 一般構造用圧延鋼材(SS400)。引張強さ400〜510 N/mm²で、JIS B 1301 のキーの強度(600 N/mm²以上)には届かない。
- JIS G 4051 ― 機械構造用炭素鋼鋼材(S45C・S50C等)。
参考文献・公的資料
JISキー溝寸法の最新版・詳細公差・派生規格は必ず一次資料で確認してください。
- 日本産業標準調査会(JISC) ― JIS規格の公式検索・閲覧サービス。JIS B 1301・1302・1303等の全文を無料閲覧できます。
- 日本規格協会 ― JIS規格の公式販売・解説書発行。「JISハンドブック 機械要素」がキー・軸受・ねじの実務書として定番。
- ミツトヨ 精密測定機器 ― キー溝寸法・公差の測定機器メーカー。マイクロメーター・ピンゲージ等の精密測定ノウハウ資料。
- ISO/TC 14 Shafts and their accessories ― 国際規格ISO 6885(平行キー)を管理する専門委員会。海外調達時の対応情報。
- 日本機械工業連合会 ― 機械工業の業界団体。設計・製造規格の共通ガイドライン。
- 日本機械学会 ― 「JSMEテキストシリーズ 機械要素設計」等でキー溝の設計理論と実務。
- モノタロウ(工具・機械部品通販) ― JIS準拠のキー材・両先端R加工キー・止めネジ用穴あきキー等の市販品カタログ。
- ミスミ(機械部品・工具通販) ― キー・キー溝加工品・自動計算ライブラリ。CADダウンロードで実務効率化。
- NSK(日本精工) 技術資料 ― 軸受と一体でのキー溝設計。振動・偏心・軸剛性の関係。
よくある質問(FAQ)
φ30軸のキー溝は?
JIS B 1301より、軸径22超〜30以下のカテゴリでキー 8×7 mm・軸溝深さt1=4.0 mm・ハブ溝深さt2=3.3 mmとなります。キー長さは伝達トルクから逆算しますが、軸径の1.5〜2倍(45〜60mm程度)が目安とされます。伝達できるトルクはキー長さ・材料・荷重条件で変わるので、下の「キー長さはどう決める?」の式で確かめてください。
キーの公差(P9/N9/JS9)はどう使い分ける?
JIS B 1301 はキー溝を3つに区分しています。締込み形(軸溝P9・ハブ溝P9)は分解を予定しない大トルク用、普通形(軸溝N9・ハブ溝Js9)は汎用の中負荷用、滑り形(軸溝H9・ハブ溝D10)はハブが軸方向にスライドする用途です。区分に番号(1形・2形など)は付かないので、図面では「普通形」のような区分名か、溝幅の公差記号(N9・Js9 など)を明記してください。
キー材はSS400とS45Cどちらを選ぶ?
JIS B 1301 はキーの引張強さを600 N/mm²以上と定めているので、SS400(400〜510 N/mm²)のキーは規格を満たしません。市販の規格キーはS45Cが一般的です。軸の材料にかかわらず規格を満たすキーを使い、必要な長さ・本数は強度計算で決めます。
キー長さはどう決める?
伝達トルクT、軸径d、キー幅b・高さhから、せん断 L ≧ 2T ÷ (d × b × τa)と面圧 L ≧ 4T ÷ (d × h × pa)の両方を満たす長さを求め、目安の「軸径の1.5〜2倍」と比べて大きい方を採用。許容値(τa・pa)は材料と荷重の条件(衝撃・繰返し)から決めます。強度不足なら軸径を大きくするか、2本キー(180°位置)への変更を検討。
両端はRつきと角ばりどちらを使う?
Rつき(先端半円形)は止まり穴の溝用で、エンドミル加工の自然な形状。角ばり(先端平ら)は貫通溝や形彫盤加工用。図面ではRつき指示が主流で、キー長Lは「両先端Rの丸みも含めた全長」で指定するのが標準です。
キー溝の面取り(角取り)は必要?
必須です。両端はC0.5〜C1程度の角取りを施し、応力集中の防止とキー挿入時のバリ噛み込み防止を図ります。市販の両先端R加工品を使えばこの処理は不要ですが、自社加工の場合は必ず指示に含めてください。
止めネジ(セットスクリュー)はどこに打つ?
ハブ側からキー中央を軸方向に押さえる位置に、六角穴付き止めネジ(M4〜M10程度)を配置。キー厚の1/2〜1/3程度の座グリを設けて先端が食い込むようにします。ゆるみ止めにはネジロック(ロックタイト)を併用するのが実務標準。
大トルクで平行キー1本では足りない場合は?
選択肢は3つ。①2本キー(180°位置に平行に配置)で伝達能力を約2倍化、②こう配キー(JIS B 1302)で楔効果を活用、③スプライン軸(JIS B 1601)で軸全周に多数の歯を配置。大型建設機械・工作機械のスピンドルなどではスプラインが主流です。
半月キー(ウッドラフ)はいつ使う?
テーパ軸との組合わせで、キーが首を振ってテーパ角度に自動追従する用途に。自動車のステアリングコラム、農業機械のPTO軸、小型モーターの出力軸などに使われます。JIS B 1303準拠。キー溝は半円状の切込みで加工。
キー溝加工の公差測定はどうする?
幅はスライドキャリパー・マイクロメータ・ピンゲージ、深さはデプスゲージ・ハイトゲージ、精密検査は三次元測定機(CMM)を使用。量産では専用の合格/不合格ゲージ(GO/NG ゲージ)で判定効率化するのが一般的です。
キー溝は軸強度を下げる?
下げます。キー溝断面での断面二次モーメントが減り、応力集中係数も1.5〜2倍程度になります。強度設計では「キー溝有り軸強度」で計算し、キー溝部分の許容応力を10〜20%減じて安全率を確保するのが実務推奨です。特に高速回転軸(タービン等)ではキー溝を避けた圧入・焼ばめ結合を選択します。
キー溝結合と焼ばめ・圧入の使い分けは?
キー溝結合は分解可能・トルク方向明確・追加工少のメリット、焼ばめ・圧入は高剛性・振動吸収・キー溝加工不要のメリット。大型プーリー・軸受内輪等は焼ばめ、駆動プーリー・スプロケットはキー溝結合の使い分けが多いです。両者併用(焼ばめ+キー)で回転方向決めるのも典型的な設計。