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MRI検査費用 計算ツール|装置・造影・負担割合から診療報酬点数と自己負担を即算出、脳ドックとの比較まで

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MRI検査(磁気共鳴画像診断)の総医療費と窓口自己負担を、装置の磁場強度・造影剤の有無・保険負担割合から瞬時に算出。令和8年度の診療報酬点数(3テスラ以上1,700点/1.5テスラ以上3テスラ未満1,330点)、コンピューター断層診断、電子画像管理加算、造影剤使用加算、高額療養費との組み合わせ、脳ドック・人間ドック等の自費料金との比較まで、診療報酬点数表と厚生労働省告示に基づき解説します。病院会計・患者説明・健診機関の料金設定にご活用ください。

最終更新:2026-10-19/監修:計算ツールズ編集部

MRI検査費用ツール

診療報酬点数の構造と計算式

基本の考え方

総医療費(円) = 診療報酬点数 × 10 円

窓口自己負担 = 総医療費 × 保険負担割合(%)

日本の公的健康保険では、医療行為は診療報酬点数表で点数化され、1点=10円で換算されます。1.5テスラ以上3テスラ未満の装置による頭部単純MRIなら、撮影1,330点+コンピューター断層診断450点+電子画像管理加算120点=1,900点となり、10倍して総医療費19,000円、3割負担で自己負担5,700円が基本形です。

MRIの主な算定項目

算定項目点数備考
MRI撮影(3テスラ以上・共同利用施設)1,720点共同利用の届出施設
MRI撮影(3テスラ以上・その他)1,700点高磁場装置
MRI撮影(1.5テスラ以上3テスラ未満)1,330点臨床標準の装置
MRI撮影(上記以外)900点1.5テスラ未満の低磁場装置
コンピューター断層診断450点月1回のみ
電子画像管理加算120点一連の撮影につき1回(画像を電子管理する施設)
造影剤使用加算250点造影剤を使った場合
造影剤の薬剤料薬価による種類・使用量で異なる

これらの点数は2年ごとの診療報酬改定で見直され、直近の令和8年度改定(2026年6月施行)の値を反映しています。令和8年度改定では3テスラ以上の撮影点数が1,600点→1,700点(共同利用施設は1,620点→1,720点)に上がりました。

MRI撮影の点数体系(磁場強度)

磁場強度による差

MRIの撮影点数は装置の磁場強度(テスラ、T)で分かれています。3テスラ以上は1,700点(共同利用施設1,720点)、1.5テスラ以上3テスラ未満は1,330点、それ未満は900点で、3テスラ以上は1.5テスラ以上3テスラ未満より約28%高く設定されています。

部位による点数の違い

撮影の点数は部位では変わりません。頭部・脊椎・関節・腹部のいずれも、同じ装置なら同じ点数です。加算は心臓MRI撮影加算(400点)・乳房MRI撮影加算(100点)・頭部MRI撮影加算(100点)・全身MRI撮影加算(600点)などで、いずれも告示・通知の要件を満たす場合に限られます。

同じ月に2回以上撮影したとき

同一月にCT・MRIを合わせて2回以上撮影した場合、2回目以降は一連につき所定点数の80%で算定されます。2回目が1.5テスラ以上3テスラ未満の装置なら1,330×0.8=1,064点となります。

造影剤を使うときの加算

造影剤使用加算 250点 + 造影剤の薬剤料(薬価)

造影剤を使うと、撮影の点数に造影剤使用加算250点(2,500円)が加わり、さらに使った造影剤の薬剤料がかかります。加算分だけで3割負担なら750円の増加で、薬剤料の分は造影剤の種類と使用量で変わります。上の計算機の「造影」は加算250点だけを足しており、薬剤料は含みません。

装置別・負担割合別の費用早見表

撮影+コンピューター断層診断(450点)+電子画像管理加算(120点)で計算した目安です。部位による違いはありません。造影ありは加算250点までで、造影剤の薬剤料は含みません。窓口負担は10円未満を四捨五入しています。

装置・造影点数総医療費1割負担2割負担3割負担
1.5テスラ以上3テスラ未満・単純1,900点19,000円1,900円3,800円5,700円
1.5テスラ以上3テスラ未満・造影2,150点21,500円2,150円4,300円6,450円
3テスラ以上・単純2,270点22,700円2,270円4,540円6,810円
3テスラ以上・造影2,520点25,200円2,520円5,040円7,560円
3テスラ以上(共同利用施設)・単純2,290点22,900円2,290円4,580円6,870円
1.5テスラ未満・単純1,470点14,700円1,470円2,940円4,410円

これに加えて、初診料291点(2,910円)・再診料76点(760円)・診療情報提供料・処方料等の別項目が発生する場合があります。純粋な検査代のみではなく、外来診察と組み合わせた総額で認識することが重要です。

保険適用の条件と自費検査

保険適用となる場合

医師が診療上必要と判断して行うMRI検査は保険診療となり、窓口では負担割合の分だけを支払います。

自費検査となる場合

症状がなく予防目的でのMRI検査は保険適用外で、全額自費となります。人間ドック・脳ドック・全身MRI検診(高精度PET/MRI等)がこれに該当します。医療機関により料金設定は自由で、脳ドック単体で25,000〜50,000円、全身MRIで80,000〜200,000円が相場です。

混合診療の禁止

日本の医療保険制度では保険診療と自費診療の併用(混合診療)は原則禁止。ドックでMRI異常が発見された場合、以後の保険診療への切替えは可能ですが、ドック当日の検査そのものは自費のままとなります。

脳ドック・人間ドックとの費用比較

プログラム相場内容
脳ドック(単体)25,000〜45,000円頭部MRI+MRA
脳ドック(充実型)45,000〜80,000円+頸動脈エコー・心電図・血液検査
人間ドック(1日)40,000〜70,000円MRIは含まないベーシック検査中心
人間ドック+MRI60,000〜120,000円ベーシック+頭部・腹部MRI
PET/MRI150,000〜300,000円PET+MRIによる全身がん検査

健康保険組合の補助・自治体助成が受けられる場合があり、実質負担は上記より安くなることも多いです。

MRI検査費用の詳しい解説

MRI費用は基本的に「診療報酬点数×10円=総医療費、そこに負担割合を掛けた額=窓口支払」のシンプルな構造です。診療報酬点数表は2年ごとに改定され、装置の磁場強度・撮影方法・造影剤使用の有無で細かく分けられています。近年の改定では、3テスラ装置の点数が引き上げられ、高精度検査へのインセンティブが強化されています。

また、保険診療なら高額療養費制度により、月の自己負担は上限額で頭打ちになります(70歳未満・年収約370万〜約770万円の区分で85,800円+(医療費−286,000円)×1%、2026年8月診療分から)。同じ月に2回以上撮影しても2回目以降は80%で算定されます。「MRIは高い」という印象は自費ドック(脳ドック等)によるもので、保険診療のMRIは1.5テスラ以上3テスラ未満の装置の単純撮影なら3割負担で5,700円です。

装置の普及状況として、日本のMRI装置設置台数は人口100万人あたり約55台と世界最多で、OECD諸国平均の3〜5倍の水準です(米国約40台、ドイツ約35台、フランス約15台)。これにより都市部の一般総合病院・大学病院はもちろん、地方の中規模病院・クリニックでもMRI検査が受けやすい環境が整っています。ただし装置の稼働率は施設により大きな差があり、大学病院や大都市の総合病院では検査予約が2〜4週間先まで埋まる一方、開業医のクリニックMRIでは即日〜数日で撮影可能な例も多いです。緊急性が低い場合はクリニックMRIの活用も、待ち時間短縮の選択肢となります。

撮影所要時間は部位・プロトコルにより異なり、頭部単純で15〜25分、造影を含む詳細検査で30〜45分程度が一般的です。閉所での長時間撮影が苦手な人もいるため、施設によってはオープン型MRI(開放型)を導入して対応するケースもあります。オープン型は磁場強度が0.3〜1.0テスラと低めの装置が多く、その場合の撮影点数は900点(1.5テスラ未満)です。

業界・現場での使い方

病院会計・医事課

患者への費用説明・見積り提示。事前予約時の概算通知、外来待合での相談対応。診療報酬改定時の料金表更新の一次確認に。

患者・家族

検査前の費用把握、健保への高額療養費申請の必要性判断、限度額適用認定証の事前取得判断に。

健診機関・ドック運営

自費ドックの料金設定、保険適用との差異説明、ドックからの精査紹介時の患者負担説明に。

放射線科医・技師

複数回撮影・造影ありの算定シミュレーション。

紹介元開業医

紹介先での検査費用の目安を患者に説明。診療情報提供料と組み合わせた総医療費の把握。

健康保険組合・共済

MRI検査補助制度の設計、レセプト分析での過剰検査の判定、被扶養者向け情報提供に。

医療費控除と民間保険での取り戻し

医療費控除の対象になるMRI費用

1月から12月までに世帯で支払った医療費が10万円と総所得金額等の5%のいずれか少ない額を超えると、超えた分が所得控除の対象になります。保険適用のMRI検査の窓口負担は当然に対象で、通院の交通費も公共交通機関であれば合算できます。

注意が必要なのは自費の脳ドック・人間ドックです。健康診断の性格を持つ費用は原則として医療費控除の対象外ですが、その検査で重大な疾患が発見され、引き続き治療を受けることになった場合は、その健診費用も治療に先立つ診察として控除対象に含められます(所得税基本通達73-4)。領収書と結果報告書を必ず保管してください。

高額療養費との併用

高額療養費は月単位の窓口負担を抑える制度、医療費控除は年単位で課税所得を下げる制度で、両方を使えます。ただし医療費控除で申告できるのは実際に自己負担した金額なので、高額療養費で払い戻された分や民間保険の給付金は差し引いて計算します。70歳未満で年収約370万〜約770万円の区分の場合、2026年8月診療分からの1か月の自己負担限度額は85,800円 +(総医療費 − 286,000円)× 1%です(それまでは80,100円+(総医療費−267,000円)×1%)。同じ時期から年間の上限額(この区分で53万円)も設けられました。マイナ保険証を利用するか、事前に限度額適用認定証の交付を受けておくと、窓口での支払いが最初から上限額までで済みます。

民間医療保険からの給付

MRI検査そのものは通院給付金の対象になる契約が中心ですが、検査の結果として入院や手術に至った場合は入院給付金・手術給付金の対象になります。約款で診断確定日や責任開始日の要件を確認したうえで請求してください。

医療機関による料金差と画像データの受け取り

紹介状の有無で変わる保険外の負担

特定機能病院や一般病床200床以上の地域医療支援病院・紹介受診重点医療機関を紹介状なしで受診すると、診療報酬とは別に選定療養費が加算されます。医科の場合は初診7,000円以上・再診3,000円以上が最低額として定められており、実際の金額は病院ごとに異なります。かかりつけ医から診療情報提供書(紹介状)を受け取っておけばこの負担は生じません。

検査のみを受け入れる画像診断施設

他院からの依頼でMRI検査だけを受け入れる画像診断クリニックや共同利用施設があります。撮影と読影レポートの作成を行い、依頼元の医療機関に画像とレポートを送る形式で、患者が支払う点数は通常の保険診療と同じ考え方です。大学病院の予約が数週間先になる場合でも、こうした施設なら数日以内に撮影できることがあり、待機期間を短縮する選択肢になります。

画像データはCD-Rかクラウドで受け取る

フィルム交付は減り、現在はCD-R(実費500円前後)またはクラウド閲覧での受け渡しが主流です。読影レポートは撮影当日から1週間程度で作成されます。他院への持参やセカンドオピニオンの取得を考えている場合は、撮影時にCD-Rの発行を依頼しておくと確実です。画像を持参できれば、転院先で同じ部位を撮り直す必要がなくなり、費用を減らせます。

よくある間違い・注意点

  • 自費料金との混同 — 「MRIは3〜5万円」と考えて自費相当額を想定するケースが多いが、保険診療なら1.5テスラ以上3テスラ未満の装置の単純撮影で3割負担5,700円です。
  • 造影剤加算の見落とし — 造影MRIは加算250点(3割で750円)に造影剤の薬剤料の自己負担が加わります。患者説明時に触れないと、会計時のトラブルの原因になります。
  • 診断料の重複 — コンピューター断層診断450点は同一月にCT・MRIを何回撮影しても月1回のみ算定。
  • 3テスラ・1.5テスラの点数差誤認 — 装置により点数が異なることを知らずに一律の料金表示をすると、3テスラ装置導入病院で説明とズレが発生。院内の装置情報を確認して料金表示すべき。
  • 高額療養費の適用漏れ — MRIだけでは高額療養費に至らないが、他の入院・手術と合算すると月自己負担上限に達するケースあり。事前に限度額適用認定証を取得しておくと窓口精算が楽。
  • 混合診療の誤解 — 自費ドックで発見された病変を、同日の追加検査・治療で保険診療に切替えることはできない。異日での改めての受診が必要です。

関連する規格・法規

  • 診療報酬点数表(告示) ― 厚生労働省告示による医療行為の点数体系。MRI関連点数の基本。2年ごとに改定。
  • 健康保険法・国民健康保険法 ― 公的健康保険の給付範囲、保険適用となる療養の給付の基本法。
  • 高額療養費制度 ― 月ごとの窓口自己負担の上限を定める制度(健康保険法)。
  • 医療法・医療法施行規則 ― MRI装置の設置基準、電磁遮蔽室の要件、安全管理体制。
  • 電波法 ― MRI装置の電磁波規制、シールドルーム(電磁遮蔽室)の技術基準。
  • 薬機法(旧薬事法) ― 造影剤の医薬品としての承認、副作用報告義務。
  • JIS Z 4951 ― 磁気共鳴装置の安全基本要件。

参考文献・公的資料

診療報酬点数の詳細および最新の改定情報は、下記の公的機関・学会の資料を参照してください。

※本ページの費用試算は令和8年度診療報酬点数表に基づく参考値です。実際の請求額は医療機関の装置磁場強度、加算算定状況、初診/再診料、造影剤の薬剤料、処方料等により変動します。診療報酬点数は2年ごとに改定され、最新版は厚生労働省告示が優先します。自費検査(ドック等)の料金は各医療機関の自由設定のため、必ず事前に医療機関へ確認してください。保険適用の可否は担当医師の医学的判断によります。

よくある質問(FAQ)

頭部MRIの3割負担は?

1.5テスラ以上3テスラ未満の装置による頭部単純MRI(撮影1,330点+コンピューター断層診断450点+電子画像管理加算120点=1,900点)で総医療費19,000円、3割負担で5,700円が目安です。造影剤を使うと加算250点と薬剤料が加わり、3テスラ以上の装置なら撮影点数が370点上がります。初診料等は別途加算されます。

MRI検査は保険適用される?

医師が診療上必要と判断して行う検査は保険診療(保険適用)です。予防目的の検査(脳ドック等)は自費となります。

造影剤を使うといくら追加になる?

造影剤使用加算250点(2,500円)に、使った造影剤の薬剤料(薬価)が加わります。加算分だけで3割負担なら750円の増加で、薬剤料の分は造影剤の種類と使用量で変わります。

脳ドックとMRI検査の違いは?

保険診療の頭部MRI(1.5テスラ装置・3割負担で約5,700円)と、予防目的で受ける脳ドック(自費25,000〜50,000円)。脳ドックは複数の検査を組み合わせたパッケージで、料金設定は各医療機関の自由です。

3テスラと1.5テスラの費用差は?

撮影点数は1.5テスラ以上3テスラ未満が1,330点、3テスラ以上が1,700点(共同利用施設は1,720点)で、370点=3,700円の差があり、3割負担では約1,110円の差になります(令和8年度改定の点数)。

関節MRIの費用は?

膝・肩・股関節・肘等の関節MRIも撮影の点数は頭部と同じで、1.5テスラ以上3テスラ未満の装置なら総医療費約19,000円、3割負担で約5,700円です。

MRIとCTどちらが高い?

頭部単純の場合、MRI(1.5テスラ以上3テスラ未満)約19,000円、CT(64列以上128列未満)約15,700円(撮影1,000点+診断450点+電子画像管理加算120点)で、MRIの方が約2割高くなります。

高額療養費の対象になる?

MRI単独では月の上限額(70歳未満・年収約370万〜約770万円の区分で85,800円+(医療費−286,000円)×1%、2026年8月診療分から)に届きませんが、同じ月の入院・手術と合算すると対象になることがあります。限度額適用認定証を事前に取得するかマイナ保険証を使えば、窓口の支払いが上限額までで済みます。

複数部位を同月に撮影すると割引になる?

同一月の2回目以降の断層撮影(CT・MRI)は所定点数の80%で算定される規定があり、実質割引となります。2回目が3テスラ以上の装置なら1,700×0.8=1,360点です。ただし別の医療機関で撮影した場合は個別算定となり割引なし。

紹介状ありでMRIを受けるメリットは?

大学病院・特定機能病院などでは、紹介状なしの初診で選定療養費(医科は初診7,000円以上)が別途かかります。開業医からの紹介状があればこの負担は不要で、検査の目的が事前に伝わるメリットもあります。

検査時間はどれくらいかかる?

単純MRIで15〜30分、造影MRIで30〜45分、心臓MRIや全身MRIでは45〜60分以上が目安です。撮影中は狭い装置内で動かずにいる必要があるため、閉所が苦手な方は予約時にオープン型MRIの有無を確認してください。

子どもや高齢者の窓口負担は?

義務教育就学前は2割、70〜74歳は2割、75歳以上は原則1割(一定以上の所得は2割、現役並み所得は3割)です。加えて多くの自治体に子ども医療費助成があり、対象年齢内なら実質無料になる地域もあります。負担割合が変わると同じ検査でも窓口金額が半分以下になるため、保険証の負担割合を確認して試算してください。

費用を安く抑えるコツは?

かかりつけ医の紹介状で選定療養費を回避する、健保組合や自治体の脳ドック補助を使う、同月内に複数部位を撮って診断料の重複算定を避ける、限度額適用認定証やマイナ保険証で窓口負担を上限までに抑える、民間医療保険の給付対象か確認する、の5点が定番です。