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まくらぎ本数と道床バラスト数量の計算

【ご注意】このページの計算結果・情報は参考値です。正確性・最新性は保証できません。税務・法務・お金・設計・施工・安全などに関わる判断は、公式の資料と専門家の確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。免責事項

施工延長・まくらぎ間隔・道床の寸法からまくらぎの必要本数とバラストの体積・質量・ダンプの台数を算出します。まくらぎの占有分を差し引いた正味量も出るので、軌道工事の積算と材料手配に使えます。

最終更新:2026-09-17/監修:計算ツールズ編集部

まくらぎ本数と道床バラスト数量の計算ツール

計算式

まくらぎの本数は延長を間隔で割って 1 を足した値です。既定値の延長 500m・間隔 595mm では 500,000/595+1=841本、1km あたりでは 1,000,000/595=1,681本/km になります。この 1,680本/km 前後という値が、在来線本線の PCまくらぎの標準的な配置密度です。

道床は台形断面で、上面の幅はまくらぎ長+道床肩幅×2=2,000+800=2.800m、下面は法面勾配 1:1.8 で厚さ 250mm ぶん広がるので 2.800+2×1.8×0.25=3.700m。断面積は (2.800+3.700)/2×0.25=0.8125m² です。延長 500m を掛けて総量 406.3m³、ここからまくらぎが占める 841本×0.07=58.9m³ を引いて正味 347.4m³。単位質量 1.6t/m³ を掛けて 555.8t、10t ダンプなら延べ 56台になります。

まくらぎ間隔と1kmあたりの本数

間隔本数/km主な用途
500mm2,000本分岐器・重荷重区間
560mm1,786本高速・高頻度の本線
595mm1,681本在来線本線の標準(PCまくらぎ)
650mm1,538本木まくらぎの一般的な配置
700mm1,429本側線・専用線
750mm1,333本低速の側線

まくらぎの種類と特徴

種類寸法の目安質量の目安特徴
PCまくらぎ(プレストレストコンクリート)2.0〜2.4m200〜260kg重く安定。寿命が長い。現在の主流
木まくらぎ2.1m×24×14cm60〜80kg加工が容易。分岐器や特殊部で使用
合成まくらぎ(合成樹脂発泡)木まくらぎと同等軽量橋りょう・分岐器。腐食しない
弾性まくらぎ・防振まくらぎPCまくらぎに緩衝材PC同等騒音・振動対策区間

道床の標準的な寸法の目安

項目本線の目安意味
道床厚(まくらぎ下面から路盤まで)200〜300mm荷重の分散と排水。速度が高いほど厚い
道床肩幅(まくらぎ端から法肩まで)350〜450mmまくらぎの横抵抗を確保。ロングレールでは広め
法面勾配1:1.8 前後バラストの安息角による
バラスト粒径20〜65mm 程度かみ合いと排水の両立
単位質量1.5〜1.7t/m³締固め後のかさ密度

※本ツールは一般に用いられる計算式による参考計算です。実際の設計・保守の値は、鉄道に関する技術上の基準を定める省令および各鉄道事業者の施設(建設)基準・整備基準に従ってください。

まくらぎ本数と道床バラスト数量の計算の詳しい解説

バラスト軌道は、レール・まくらぎ・道床バラスト・路盤という層構造でできています。車輪から来る荷重はレールを通じて数本のまくらぎに分散し、まくらぎから道床へ、道床から路盤へと広がりながら伝わります。まくらぎの間隔はこの分散の度合いを決める重要な値で、狭いほど1本あたりの負担が減って軌道は安定しますが、材料費と敷設の手間が増えます。在来線本線では PCまくらぎを 595mm 前後、つまり 1km あたり 1,680本ほど配置するのが標準で、分岐器や重荷重区間ではさらに詰めます。

本数の計算は延長を間隔で割るだけですが、両端に 1本ずつ入るので「+1」を忘れないことが実務上のポイントです。500m で 841本、1本の差は小さく見えますが、区間を分割して積算するときに各区間で+1を数え、重複して発注してしまう間違いがあります。区間をつないで施工する場合は、継ぎ目のまくらぎを二重に数えないよう全体延長で計算するのが安全です。

道床の数量は台形の断面積に延長を掛けて求めます。上面の幅はまくらぎ長に左右の肩幅を足した値で、下面は法面勾配のぶん広がります。法面勾配が 1:1.8 前後になるのは、砕石バラストの安息角がその程度だからで、これより急にすると法面が崩れてまくらぎの横抵抗が確保できません。道床肩幅はまくらぎが横に動くのを抑える役割を持ち、ロングレール区間では軸力による座屈を防ぐために広めに取ります。道床厚は荷重の分散と排水の両方に効き、速度の高い線区ほど厚くします。

積算では、まくらぎが道床の中に埋まっている体積を差し引くかどうかで数量が変わります。既定値の条件では総量 406m³ に対してまくらぎが 59m³ を占め、正味は 347m³ と約 15% の差になります。新設でまくらぎを先に据えてからバラストを入れる場合は正味量が必要量ですが、道床を全面的に更換する場合や、余盛りを見込む場合は別の考え方になります。歩掛や積算基準によって扱いが違うので、どちらで計算したかを明示して数量を出すのが実務の作法です。

質量への換算では単位質量を使います。締固め後の砕石バラストはおよそ 1.5〜1.7t/m³ で、産地や粒度で変わります。ダンプの台数は質量を積載量で割って切り上げますが、バラストは比重が大きいため容積より質量で先に上限に達することが多く、10t ダンプでも 6m³ ほどしか積めません。現場への搬入計画では、台数だけでなく1日に受け入れられる台数と仮置きの場所も併せて考える必要があります。バラストレギュレーターやタイタンパーでの整形・突固めを含めた工程と合わせて、材料の投入時期を決めるのが軌道工事の段取りです。

別の条件での計算例

側線を 200m 新設する場合を計算します。木まくらぎを 700mm 間隔で敷くと本数は 200,000/700+1=286本、1km あたりでは 1,429本と本線の 1,681本より 15% 少なくなります。まくらぎ長 2,100mm・道床肩幅 350mm・道床厚 200mm・法面 1:1.8 では、上面 2.80m・下面 3.52m・断面積 0.6320m²、総量 126.4m³ からまくらぎの 14.3m³ を引いて正味 112.1m³、質量 179.4t、10t ダンプで延べ 18台です。本線の既定値(500m・0.8125m²)と 1m あたりで比べると、側線は道床断面が 22% 小さく、まくらぎ本数も 15% 少ないため、延長あたりの材料費はおよそ 2割安くなる計算になります。ただし道床厚を薄くすると路盤への荷重が集中するため、通過トン数の少ない側線だから許される設計であり、本線に同じ断面を適用することはできません。

業界・現場での使い方

軌道新設・更換工事の積算

延長からまくらぎ本数とバラスト数量を求め、材料費と搬入計画を立てます。

道床更換・つき固め工事

既設の道床断面から必要な補充量を求め、バラストの投入量を決めます。

側線・専用線の設計

間隔を広げた配置での本数と数量を試算し、コストを比較します。

材料の搬入計画

質量からダンプの延べ台数を出し、1日の受入可能量と仮置き場を計画します。

よくある間違い・注意点

  • まくらぎの本数で「+1」を忘れる — 両端に1本ずつ入ります。区間を分けるときは継ぎ目の重複にも注意します。
  • 道床の断面を長方形で計算する — 法面があるため台形です。1:1.8 の勾配で下面が広がります。
  • まくらぎの占有体積を差し引かない — 既定値では約15%の差になります。積算基準に応じて扱いを明示します。
  • 体積だけでダンプの台数を決める — バラストは比重が大きく、10tダンプでも 6m³ 程度です。質量で計算します。
  • 道床肩幅を狭くする — まくらぎの横抵抗が下がり、ロングレール区間では座屈の危険が増します。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

まくらぎの本数はどう計算しますか?

延長÷間隔+1 です。500m・間隔595mm で 841本になります。

1km あたり何本ですか?

1,000,000÷間隔(mm)です。595mm なら 1,681本/km で、これが在来線本線の標準です。

道床の断面積はどう求めますか?

台形として (上面幅+下面幅)÷2×厚さ です。既定値では 0.8125m² です。

バラストの必要量は?

断面積×延長からまくらぎの占有体積を引きます。既定値では 347.4m³ です。

バラストの単位質量はいくつですか?

締固め後で 1.5〜1.7t/m³ が目安です。産地と粒度で変わります。

10t ダンプ1台に何 m³ 積めますか?

単位質量 1.6t/m³ なら約 6.25m³ です。容積より質量で先に上限に達します。

道床厚はいくつにしますか?

本線で 200〜300mm が目安です。速度が高いほど厚くします。

法面勾配はなぜ 1:1.8 ですか?

砕石バラストの安息角による値です。これより急にすると法面が崩れます。

PCまくらぎと木まくらぎの違いは?

PCは重く安定して寿命が長く、現在の主流です。木は加工が容易で分岐器や特殊部で使われます。