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一億人の妄想 お金の現在地 > 家族期・地方 > NO.01 鵜飼健太(仮名) 38歳
NO.01 / 家族期・地方戸建て

福岡の中堅メーカー営業部長38歳・世帯年収650万円の0歳からの全お金記録
——出産費用42万、保育料月4万、塾代月2.3万、奨学金480万、住宅ローン4300万、子2人の教育費総額1,680万

FICTION 本記事はフィクション。金額・制度は公的一次データに基づく参考値で、自分の現在地と比較するための構成です。

昭和63年3月、北九州市の市立病院で出産費用42万円とともに生まれた鵜飼健太さん。幼稚園・公立小中高を経て九州大学経済学部、奨学金月5万円(有利子・総額240万)を借り、仕送り月8万円で自宅外通学。新卒で地元中堅メーカーの営業職として年収330万からスタートし、26歳で結婚、31歳で福岡市内に4,800万円の戸建てを購入、33歳・35歳で子を授かり、現在38歳・営業部長として年収500万。妻のパート150万と合わせて世帯年収650万円。上の娘は私立中受験準備中、下の息子はサッカークラブに通う。住宅ローン残債3,350万円を抱え、子2人の教育費ロードマップは大学卒業まで累計1,680万円。本記事では、鵜飼さんの生まれてから62歳定年目前まで——幼少期の保育料から親の相続まで、人生で触れるすべてのお金の書類を一気通貫で公開する。

公開日: 2026-04-21 編集部: 一億人の妄想 お金の現在地 計算根拠: 令和6-8年度/協会けんぽ福岡・国税庁・文科省学習費調査・住宅金融支援機構 読了目安: 約35分
WORLD INCOME
650万円
世帯年収(本人500+妻150)
MORTGAGE
3,350万円
住宅ローン残債(残28年)
EDUCATION
1,680万円
子2人・大学まで総額
NET WORTH
-2,480万円
資産870−負債3,350の差額

01ペルソナ:鵜飼 健太(仮名)さん(38歳)

1988年(昭和63年)3月15日、北九州市小倉北区生まれ。父は地元メーカー勤務、母は専業主婦(後にパート)の標準的な昭和後期〜平成初期の家庭で育つ。九州大学経済学部を卒業し、福岡市内の中堅機械部品メーカー「福岡テクノ工業(仮名)」に新卒入社。営業職として社会人生活をスタートし、26歳で妻・美穂さん(現37歳)と結婚、31歳で福岡市東区に戸建てを購入、現在は営業部長として年収500万円。妻のパート150万円と合わせて世帯年収650万円。共働き×子2人×戸建てローン中の、令和の"中間層ど真ん中"を体現する。

鵜飼 健太(うかい けんた)※仮名

38歳 / 男性 / 既婚・子2人 / 中堅メーカー営業部長 / 福岡市東区
地方中堅メーカー 世帯年収650万 戸建てローン中 子2人・中受検討 奨学金完済 ふるさと納税フル活用
生年月日
1988年(昭和63年)3月15日生まれ/38歳
出身地
北九州市小倉北区(1988年〜2006年)
学歴
北九州市立小学校→中学校→福岡県立小倉高校(2003年)→九州大学経済学部卒(2010年)
職歴
福岡テクノ工業(中堅機械部品メーカー・従業員約600名)新卒入社、営業一筋16年目・営業部長3年目
年収
本人500万円(月給45万×12 + 賞与 夏60/冬60=120万)/妻150万円(パート)/世帯650万円
住居
福岡市東区・戸建て4LDK 土地35坪・建物32坪(2019年築・購入価格4,800万・現残債3,350万)
家族構成
妻:美穂(37歳・ドラッグストア パート5日/週)/長女:花音(10歳・公立小4年)/長男:翔太(7歳・公立小1年)
実家
父:茂(68歳・元メーカー勤務・年金受給中)/母:和子(65歳・スーパーパート継続中)
ホンダ フリード(2021年中古・残ローン50万)/妻:軽自動車 N-BOX(2023年新車・現金)
趣味
週末の子どもサッカー同行・ビール1日1本・年2回の家族旅行(国内)
健康
健康診断C判定(中性脂肪・血圧やや高め)/ジム会費は払って月1回
資産
預金480万/NISA 180万/財形 100万/学資保険 110万/合計 約870万
負債
住宅ローン3,350万/車ローン50万/合計 3,400万
将来像
55歳で住宅ローン完済、60歳定年+再雇用、65歳で妻と2人の老後生活に移行

学生時代は奨学金を借りて仕送り8万で暮らした。新卒で手取り18万からスタートして、26歳で結婚、31歳で家を買った。今は娘の中学受験の塾代に月2万、息子のサッカーに1万、家のローンに月13万払いながら、来年の昇給と、28年後の完済と、父の介護が始まる日を、どれも他人事じゃなく考えている。

—— 鵜飼健太(38歳・福岡テクノ工業 営業部長)

02人生年表:1988年〜2053年(65歳定年まで)

昭和63年3月、1億円台は夢の話でもバブルの絶頂期でもあった時代に生まれ、幼少期は平成の不況とともに育つ。小学校〜高校はすべて公立、大学は九州大学。社会人生活は営業職一筋で、昇給と昇進を"メーカー相場"どおりにたどり、家族と持ち家を得て、現在地にいる。

03年齢×収入・支出・貯蓄のライフラインチャート

0歳から65歳までの収入(親の養育費含む)、支出、純資産の推移をまとめたライフラインチャート。31歳で戸建て購入→46歳〜の教育費ピーク→55歳の住宅ローン完済(繰上げ含む)の波がはっきり見えるのが、ミドル期の日本人の典型的な形。

■ 年齢(横軸)× 各金額(縦軸)・単位 万円/年

+1500 +1000 +500 0 -500 0 10 20 30 40 50 60 65 年齢(歳) 22歳 就職 31歳 住宅購入 49歳 子2人同時大学 57歳 親介護 65歳 定年
収入(親養育+自分の年収)
支出(家計・教育費・ローン等)
純資産(資産−負債)

※純資産は31歳の住宅購入で大きくマイナス化(頭金拠出+ローン開始)、46〜53歳の教育費ピーク期に回復が鈍る。55歳以降の完済+退職金で再び上向き、65歳でほぼ均衡に戻る設計。

04本記事で公開する書類(全36件+可視化・分岐・意思決定ログ)

鵜飼さんの人生で発行された/発行されるお金の書類のうち、本記事で具体的な金額と根拠を提示しているものを一覧化。ジャンプリンクで各書類へ直接アクセスできます。

DOC.01
出産費用明細
1988年・昭和63年
DOC.02
幼稚園保育料・月謝
1991〜1994年
DOC.03
小学校 学用品・給食費
1994〜2000年
DOC.04
習い事月謝(スイミング・公文)
1997〜2003年
DOC.05
お小遣い帳・お年玉集計
小1〜高3
DOC.06
中学校 制服・部活費
2000〜2003年
DOC.07
高校受験・塾代
2002〜2003年
DOC.08
県立高校3年間の総額
2003〜2006年
DOC.09
大学入学費用・引越費
2006年春
DOC.10
奨学金借入・返済明細
2006〜2023年
DOC.11
大学生の家計簿
2006〜2010年
DOC.12
就活費用明細
2009年
DOC.13
新卒 給与明細(2010年)
入社1年目
DOC.14
結婚式費用明細
2014年・26歳
DOC.15
出産費用・育児一時金
2015/2018年
DOC.16
妻の育休給付金
2015〜2019年
DOC.17
住宅購入諸費用明細
2019年3月
DOC.18
住宅ローン返済明細
現在38歳時点
DOC.19
現在の給与明細(38歳)
2026年4月
DOC.20
源泉徴収票(令和7年)
2025年分
DOC.21
住民税通知書
令和8年度
DOC.22
現在の家計簿(月次)
2026年4月
DOC.23
子2人の教育費ロードマップ
3〜22歳
DOC.24
保険一覧(生命・医療・学資)
世帯5本
DOC.25
車2台の維持費
年間
DOC.26
ふるさと納税明細
2025年・上限6.1万
DOC.27
NISA・財形 資産推移
2019年〜
DOC.28
資産負債サマリー(BS)
38歳時点
DOC.29
年金定期便(65歳見込み)
50歳時点予測
DOC.30
退職金見込み明細
65歳時
DOC.31
親の介護費シミュレーション
57歳〜
DOC.32
親の相続・想定遺産分割
60歳台想定
DOC.33
世帯収支サンキー図
月次フロー
DOC.34
同年代分布の現在位置
年収・貯蓄・純資産
DOC.35
IF分岐シミュレーション(5本)
持家・教育・転職・iDeCo・子数
DOC.36
意思決定ログ(3件)
住宅・第2子・中受
CHAPTER 01

幼少期 ─ 出産・保育料・初めての記憶

AGE 0—6 / 1988—1994

平成改元直前の昭和63年、鵜飼家は北九州で健太さんを迎えた。出産費用42万円、幼稚園の月謝、お年玉、誕生日プレゼント——子どもには一切記憶のない時期に、親が負担したお金こそが、後のお金の感覚の土台になる。

DOC.01 ── 出産費用明細(1988年3月・北九州市立八幡病院)

昭和63年当時、出産育児一時金は30万円(現在は42万円・加算で50万)。健太さんの分娩費用は42万円で、差額12万円が親の自己負担。個室希望料・新生児衣料・ベビー布団・ベビーカーを含めると、親の初期支出は約28万円だった。

項目金額(円)補足
分娩介助料・入院費(6日)420,000市立総合病院 普通分娩・経膣
出産育児一時金(健康保険から)−300,000当時の支給額(昭和63年度)
差額 自己負担120,000——
個室希望料(6日×3,000)18,000母の希望で個室利用
新生児衣料・肌着・おくるみ24,000祖母からの贈与一部含む
ベビー布団・ベッド42,000標準セット
ベビーカー・チャイルドシート58,000A型ベビーカー+後席シート
退院祝い・内祝い・名付け式20,000親族配布
親の初期支出合計282,000出産育児一時金適用後

DOC.02 ── 幼稚園3年間の月謝(1991〜1994年・3〜6歳)

当時の公立幼稚園は保育料月8,000〜15,000円水準。北九州市立葛原幼稚園では、月謝12,000円+給食費3,500円+雑費・遠足・発表会費2,000円、実質月17,500円の負担。3年間の総額で約63万円が親から支出された。

PARENT VIEW — 親の支出

幼稚園3年間で親が支払ったお金

629,000

月謝12,000円×36ヶ月+給食費3,500円×30ヶ月(夏冬除く)+遠足・発表会・お遊戯会 年3万×3年+制服・体操着セット 3万+お道具箱・画材 1.8万。当時の父の年収は約520万、母は専業主婦。幼稚園費の家計占有率は約3%。

SELF VIEW — 本人の記憶

健太さんの幼稚園時代の"お金"

0

本人のお小遣いはゼロ。誕生日に祖父母から5,000円のおもちゃ、正月のお年玉3,000円(父母・祖父母合計・全額母が貯金)を記憶。お金の概念は「10円玉でガムを買う」レベル。財布を持たない時代。

CHAPTER 02

学童期 ─ 小学校・習い事・初めてのお小遣い帳

AGE 7—12 / 1994—2000

公立小学校6年間。学用品・給食費・修学旅行で年約10万円、スイミングと公文の月謝で年15万円。お小遣いは小2から月500円でスタートし、お年玉2万円/年がほぼ全額貯金される。

DOC.03 ── 小学校6年間の親の支出(1994〜2000)

文科省「子どもの学習費調査」の公立小学校6年間の平均支出は約214万円(1年平均35.7万円)。健太さんの家庭は平均よりやや低めで、6年間約178万円。ランドセル(祖父母購入・別計上)と、6年間の主な内訳は以下。

項目年額6年総額補足
給食費48,000288,000月4,000×12ヶ月
教材・学用品・体操着20,000120,000学年ごとの購入
PTA会費・児童会費・修学旅行積立18,000108,000——
遠足・社会科見学8,00048,000年3〜4回
ランドセル(祖父母購入)48,000入学時・別建て
修学旅行(6年生)38,000長崎・佐賀2泊3日
習い事(スイミング・公文・算盤)180,000900,000小3〜6の4年間中心
誕生日・クリスマスプレゼント25,000150,000——
お小遣い(小2〜6)8,00040,000月500〜1,000円の漸増
6年間・親の総支出1,780,000文科省平均の約83%

DOC.04 ── 習い事月謝(1997〜2003年・小3〜中1)

健太さんの習い事はスイミング(小3〜小6)・公文算数(小3〜小5)・そろばん(小4〜小6)の3本立て。中学入学と同時にすべて辞めている。月謝のピークは小4で月15,500円、年186,000円。

習い事期間月謝累計
スイミング(イトマン系)小3〜小6・4年6,500312,000
公文算数(小3〜小5・3年)小3〜小5・3年6,000216,000
そろばん教室小4〜小6・3年3,000108,000
習い事累計(小3〜小6の4年間)636,000

※現在の花音さんのスイミング月謝は8,000円、公文は8,800円。約30年で20%前後の値上がりが見られる(消費者物価指数はほぼ横ばいだが、サービス業は人件費反映で上昇)。

DOC.05 ── お小遣い帳・お年玉集計(1995〜2006年・小1〜高3)

健太さんの記憶に基づく、学童期〜高校までのもらったお金・使ったお金の推移。お年玉は小学校時代ほぼ全額母が預金、中学以降は半額本人管理、高校以降は全額本人管理に。

学年月お小遣いお年玉(年)年間収入計使い道
小1〜小28,0008,000母が全額預金
小3〜小450015,00021,000駄菓子・漫画単行本
小5〜小61,00022,00034,000ジャンプ・カードダス
中1〜中32,50030,00060,000部活道具・携帯代(前払式)
高1〜高35,00040,000100,000携帯・参考書・映画
小1〜高3・累計の自己管理可能資金約82万(うち親預金分 約30万は大学時仕送りに充当)
CHAPTER 03

中高期 ─ 部活・塾代・大学受験

AGE 13—18 / 2000—2006

公立中学・公立高校。中学はサッカー部一筋、高校は塾なしで自力、高2の夏から駿台北九州校に通い始め、高3の1年で塾・夏期講習・模試・受験料で約55万円を親が追加負担。

DOC.06 ── 中学校3年間の親の支出

公立中学の3年間で親の支出は総額約148万円。内訳は制服・体操着・教科書副教材・部活道具・修学旅行など。部活のサッカー用品(スパイク、ユニフォーム、遠征費)が年20万円と最大のコストに。

項目3年総額補足
制服・体操着・上履き(入学時一式)72,000夏冬・2セット
給食費156,000月4,300×36ヶ月
教科書副教材・学用品85,000ワーク・参考書含む
部活動(サッカー部)600,000スパイク年2足/ユニフォーム/遠征
修学旅行(中3・京都奈良)68,0003泊4日
PTA会費・諸会費54,000——
塾・通信教育(Z会中3のみ)120,000月1万×12ヶ月
携帯電話(中3から契約)84,000月7,000×12ヶ月
その他(誕生日・クリスマス)45,000——
中学3年・親の総支出1,284,000部活費が突出

DOC.07 ── 高校受験・高3の大学受験 塾代明細

高校受験は塾なしで福岡県立小倉高校(旧制中学・県内トップ校の一角)に合格。大学受験は高2夏〜高3の1年半、駿台北九州校に通学。模試・夏期・冬期・直前講習を含めて累計約82万円を親が負担。

項目金額補足
高校受験 Z会通信(中3)120,000月1万×12
高校受験 模試・検定代22,000北九州統一模試・漢検
高校受験料・入学金25,000公立高校
駿台北九州校 本科(高2夏〜高3)420,000月3.5万×12ヶ月
駿台 夏期講習(高2・高3 各)140,0005講座×2回
駿台 冬期・直前講習(高3)95,000——
模試(センター・記述・駿台)48,000年8回×6,000
参考書・問題集35,000——
センター・二次試験 受験料35,000センター 18,000+九大 17,000
私立併願受験料(西南・福大)70,000各35,000×2校
高校〜大学受験 塾・受験費 総額1,010,000——
CHAPTER 04

大学期 ─ 九大・仕送り・奨学金・バイト

AGE 18—22 / 2006—2010

2006年春、九州大学経済学部に合格。福岡市箱崎の6畳1K(家賃3.8万円)で自宅外通学が始まる。親の仕送り月8万円、奨学金月5万円、バイト月6万円の三本柱で4年間を過ごし、240万円の奨学金を抱えて就職する。

DOC.09 ── 大学入学費用・引越費(2006年3月)

親が大学入学時に一気に出した初期費用は合計約195万円。入学金28万・前期授業料26.7万・アパート入居費25万・家具家電・引越・スーツ・PC・自転車など。この時点で父の年収は約620万円・40代後半、家計への負荷はピークだった。

項目金額補足
九大 入学金282,000国立大学
九大 前期授業料267,9002006年度
アパート契約(敷金・礼金・仲介・前家賃)250,000箱崎6畳1K・家賃3.8万
家具・家電・寝具一式420,000冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・ベッド等
ノートパソコン(MacBook)165,0004年間使用
自転車(中古)18,000——
スーツ・革靴(入学式・ゼミ用)65,000青山で一式
教科書・参考書38,000——
引越料金(北九州→福岡市)58,000単身パック
入学式費用・祝い会食32,000家族3名
入学時 親の初期支出合計1,595,900──

※後期授業料26.7万、教科書追加、仕送り初月・生活立ち上げ金を含めると、大学1年目の親の総支出は約195万円

DOC.10 ── 日本学生支援機構 奨学金・借入と返済明細

日本学生支援機構 第二種奨学金(有利子)月5万円を2006年5月〜2010年3月まで48ヶ月借入。総額240万円。固定金利0.89%(当時)で、社会人スタート後15年かけて返済する予定だったが、主任昇進・課長昇進の昇給分を充てて繰上げ返済、35歳(2023年)で完済した。

BORROW — 借入

大学4年間の奨学金借入

2,400,000

第二種(有利子)月5万円×48ヶ月。利率見直し方式で平均0.89%。大学入学前に保証人(父・叔父)を立て、入学後5月から振込。学費の半分と生活費の一部を賄った。

REPAY — 返済

13年間の返済総額(利息込)

2,640,000

2010年10月返済開始・月13,500円×15年=計画の総返済額252万。実際は主任昇進後に年2回のボーナスで繰上げし、35歳(2023年3月)で完済、利息合計は計画より9万円少なく済んだ。

奨学金返済推移(2010〜2023年)

年齢年間返済年末残高備考
2010-1422-26歳162,0002,150,000毎月13,500×12、元本先行
201527歳262,0001,920,000主任昇進で夏賞与から10万繰上げ
201830歳332,0001,120,000長男出産祝い金の一部で繰上げ
202032歳262,000680,000コロナで一時減額
202234歳302,000250,000課長昇進・ラスト1年
2023.335歳250,0000完済・祝い会食3万
返済総額(利息込)2,640,000完済までの期間13年

DOC.11 ── 大学生の家計簿(2006〜2010・平均月次)

親の仕送り8万、奨学金5万、バイト6万(変動)で収入合計月19万円。うち家賃・食費・光熱費の固定費で12万、遊興・書籍・交際で4万、貯金は原則ゼロ。学園祭・ゼミ合宿・卒業旅行などはイベント都度バイト増額で対応した。

190k 月平均
家賃(箱崎1K)38,00020.0%
食費(自炊中心)38,00020.0%
学費(年授業料÷12)30,00015.8%
交際費・飲み会25,00013.2%
水道光熱通信19,00010.0%
書籍・教材・PC周辺15,0007.9%
日用品・被服・雑費25,00013.1%

※大学3年・4年はゼミ旅行・就活で支出月額は+3〜5万円増加。就活交通費は親が別途援助(約15万)。

DOC.12 ── 就活費用明細(2009年)

リクルートスーツ、交通費(東京・大阪合計12往復)、ホテル代、OB訪問のカフェ代、証明写真、SPI対策本で、就活期の自己支出は約28万円、親からの補助15万円。第一志望の地元メーカー・福岡テクノ工業に内々定し、2010年4月入社。

項目金額補足
リクルートスーツ(2着)・革靴・鞄58,000青山・AOKI
東京出張(交通費)110,000新幹線・夜行バス併用 計8往復
大阪・名古屋出張42,0004往復
ホテル代(福岡外泊14泊)52,000ビジネスホテル平均3,700円
証明写真・履歴書・切手12,000——
SPI・ES対策本・セミナー18,000——
OB訪問・合同説明会 外食22,000——
就活費 総額314,000親の補助15万を含む
CHAPTER 05

新社会人〜結婚期 ─ 年収330万から家族持ちへ

AGE 22—30 / 2010—2018

2010年入社、初任給手取り18万円。4年の独身時代は社宅で自由気まま。26歳で結婚、27歳で主任、28歳で長女誕生という怒涛のライフイベント期。結婚式350万、出産、第一子の育児一時金などを1つずつ処理する。

DOC.13 ── 新卒1年目 給与明細(2010年4月・22歳)

2010年、福岡テクノ工業新卒入社、営業配属。基本給21万・住宅手当2万・残業ほぼゼロで、総支給23万円・手取り18万円スタート。当時の奨学金返済月1.35万、家賃3万(社宅)、食費2.5万、通信1万で、残り11万が趣味・貯金・仕送り(親に月1万)。

給与明細書 | 鵜飼 健太(新卒1年目)

2010年4月分 / 22歳
■ 支給
基本給 新卒・営業職
210,000円
住宅手当(社宅・自己負担3万差引)
20,000円
時間外手当 研修月
0円
総支給額
230,000円
■ 控除
健康保険料
△11,300円
厚生年金
△20,900円
雇用保険
△1,150円
所得税
△4,590円
住民税 初年度なし
0円
社宅自己負担分
△30,000円
控除合計
△67,940円
差引支給額(手取り)
162,060円

※年収330万(月給23万×12 + 賞与 夏25/冬25=50万)、社宅家賃3万を差し引くと手取り16.2万。ここから奨学金1.35万、食費・光熱で月10万を引くと、月の自由に使えるお金は約5万円

DOC.14 ── 結婚式費用明細(2014年5月・26歳)

福岡マリンメッセ近くのゲストハウス挙式。招待客60名、総額350万円、ご祝儀260万、自己負担90万(健太さん持ち50万、美穂さん持ち40万)。当時の健太さんの貯金は約120万、自腹50万を一括で払い残り70万を新婚旅行と新居に回した。

項目金額補足
挙式料380,000チャペル式
披露宴 料理(60名×1.8万)1,080,000フレンチコース
飲み物 60名×3,500円210,000フリードリンク
ウェディングケーキ・引き出物(60名)290,000カタログギフト+焼菓子
衣装(新郎タキシード+カラードレス+お色直し1回)620,000レンタル
ヘアメイク・美容・着付け240,000新婦のみ前日+当日
写真・ビデオ・アルバム350,000アルバム込
装花・会場装飾180,000卓上+メインテーブル
司会・余興・演出90,000——
招待状・席次表・席札・ペーパーアイテム75,000——
引き出物・プチギフト100,000出席者全員
2次会費用(新郎新婦分)30,000友人幹事で開催
両家ご両親 交通・宿泊55,000北九州・熊本から
挙式・披露宴 総額3,700,000——
RECEIVE — ご祝儀

ご祝儀収入(60名)

2,600,000

親族12名×8万=96万、友人・同僚48名×3万=144万、上司4名×5万=20万。当日結婚祝い金含めて総額260万。

OUT — 自己負担

夫婦の自己負担

1,100,000

総額370万−ご祝儀260万=110万を夫婦で折半。新婚旅行(グアム5泊)45万、引越・新居家具45万、指輪25万を別途負担。式後3ヶ月で貯金残高はほぼゼロに。

DOC.15 ── 出産費用・育児一時金(2015年 長女・2018年 長男)

長女・花音は2015年10月、福岡市博多区の総合病院で出産。出産育児一時金42万円(当時)+実費54万=合計54万円、自己負担12万円。長男・翔太は2018年8月、同病院で出産、育児一時金内に収まり自己負担ゼロ。

項目長女(2015)長男(2018)補足
分娩介助・入院費540,000450,000自然分娩・5日入院
出産育児一時金−420,000−420,000健康保険から
個室差額・雑費55,00042,000——
マタニティ用品・新生児衣料65,00015,000長男時は再利用多数
自己負担合計240,00087,000長男時は大幅軽減

DOC.16 ── 妻の育休給付金(2015〜2019年・2回)

美穂さんは同じ福岡テクノ工業の事務職で、長女・長男ともに育休取得。育休給付金は最初180日:賃金67%、以降:50%のルールに基づき、2回の育休で合計約365万円を受給した。

期間期間給付月額総受給額備考
長女・産休+育休(2015.9〜2016.10)14ヶ月130,0001,820,000産休手当+育休給付
長男・産休+育休(2018.7〜2019.7)12ヶ月135,0001,620,000——
2回の育休給付 総額3,440,000世帯所得を下支え
CHAPTER 06

住宅購入〜現在 ─ 38歳・家族4人の現在地

AGE 31—38 / 2019—2026

2019年、31歳で戸建てを購入。頭金500万・4,300万の35年ローン。以来、家賃が住宅ローンに置き換わり、子2人の成長とともに支出が毎年増えていく。38歳・2026年4月の"現在地"を、すべての書類で提示する。

DOC.17 ── 住宅購入諸費用明細(2019年3月・31歳)

福岡市東区の新築建売戸建て・土地建物合計4,800万円、頭金500万、ローン4,300万。諸費用は別途330万かかり、親から100万、自己資金で230万を捻出。住宅ローン減税(当時13年)・すまい給付金・登録免許税の優遇をフルに使った。

項目金額補足
土地価格24,000,00035坪・福岡市東区
建物価格24,000,000木造2階建4LDK・32坪
仲介手数料(3%+6万+税)1,650,000——
登記費用(所有権移転・保存・抵当権)420,000司法書士報酬含む
登録免許税260,000軽減税率適用
不動産取得税180,0001年後に課税通知
火災保険(10年一括)320,000地震保険含む
住宅ローン事務手数料943,0002.2%タイプ
印紙代・団信・その他85,000——
引越・新居家具・エアコン2台850,000——
購入総費用(物件+諸費用+引越)52,708,000自己資金800万 + ローン4,300万

DOC.18 ── 住宅ローン返済明細(2026年4月現在・返済7年目)

フラット35・固定金利1.30%・35年・元利均等・ボーナス払いなし。月々128,410円を返済中。現在7年経過時点の残債3,350万円、うち元本3,200万・利息150万分を返済済。完済予定は2054年3月・66歳だが、教育費の山を越えたら繰上げて55歳完済を目指す。

住宅ローン明細 | 福岡銀行 フラット35

返済7年目 / 2026年4月
■ 契約条件
借入額
43,000,000円
借入日
2019年3月25日
返済期間
35年(420回)
金利(全期間固定)
1.300%
返済方式
元利均等・ボーナスなし
月返済額
128,410円
■ 今月の返済内訳(第85回目)
うち元本
92,120円
うち利息
36,290円
現在の残債
33,500,000円

返済計画・10年ごとの残債推移

年齢年返済額利息累計残債
2019(借入時)31043,000,000
2026(現在)381,540,9204,200,00033,500,000
2029411,540,9205,400,00029,600,000
2034461,540,9207,400,00022,900,000
2039511,540,9209,200,00015,800,000
2044(繰上げ予定)56繰上げ300万10,700,0005,200,000
2049(完済予定)61繰上げ完済11,400,0000
総返済額(予定・繰上げ込)54,400,000利息総額 1,140万円

DOC.19 ── 現在の給与明細(2026年4月・38歳・営業部長)

営業部長昇進2年目・基本給35万・役職手当5万・家族手当2万・住宅手当2万・時間外手当1万、総支給45万、手取り34.5万円。財形住宅・企業型DC・団体保険を天引きした後の実振込額。

給与明細書 | 鵜飼 健太(営業部長)

2026年4月分 / 38歳
■ 支給
基本給
350,000円
役職手当 営業部長
50,000円
家族手当(配偶者+子2人)
20,000円
住宅手当(持ち家)
20,000円
時間外手当 管理職 裁量
10,000円
総支給額
450,000円
■ 控除(社会保険・税金)
健康保険料[1] 協会けんぽ福岡 10.31%×1/2
△22,680円
介護保険料[1] 40歳未満は0
0円
厚生年金保険料[1] 18.3%×1/2
△40,260円
雇用保険料[2]
△2,700円
所得税(源泉徴収)[3] 甲 扶養3
△6,840円
住民税[4]
△19,800円
財形住宅(天引き貯蓄)
△10,000円
企業型DC(確定拠出年金)
△12,000円
控除合計
△114,280円
差引支給額(手取り)
335,720円

■ 総支給 → 手取り までのフロー(月次)

総支給
450,000
450,000
− 社会保険
65,640
△65,640
− 所得税
6,840
△6,840
− 住民税
19,800
△19,800
− 財形/DC
22,000
△22,000
= 手取り
335,720
335,720

※総支給から約25.4%が控除で消える。40歳になると介護保険料(月6,000円弱)が追加で引かれるため、1年後の手取りは実質減少する点に注意。

年収ブレイクダウン(額面500万円の内訳)

500 万円/年
月給(45万×12)540万72.0%
夏賞与60万12.0%
冬賞与60万12.0%
決算手当(不定期)20万4.0%

※福岡県の男性部長職の平均年収は約625万円(R5 賃金構造基本統計)だが、中堅メーカーは全国平均より100万円程度低い水準。鵜飼さんの500万は地方中堅メーカー相場ど真ん中

DOC.20 ── 源泉徴収票(令和7年分・2025年)

令和7年分の源泉徴収票(2025年の実績ベース)を再構成。支払金額500万・給与所得控除144万・所得控除合計230万・課税所得126万・所得税額6.3万。住宅ローン控除で所得税がさらに減額される。

項目金額補足
支払金額(年収)5,000,000——
給与所得控除−1,440,000年収500万に対する控除
給与所得3,560,000——
社会保険料控除−786,000健保・年金・雇用
生命保険料控除−120,000新生命・医療・介護
扶養控除(子2人は16歳未満で対象外)0——
配偶者特別控除(妻収入150万)−210,000段階的に減額
基礎控除−480,000——
課税所得(年)1,964,000——
所得税(年)99,2005%適用 + 復興特別税
住宅ローン控除−335,000残債の0.7%
差引所得税額0全額還付(控除しきれず)

※住宅ローン控除(残債3,350万×0.7%=約23.5万)と所得税が相殺し、年間の所得税は実質ゼロ。控除しきれない分は住民税からも控除可能。

DOC.21 ── 住民税通知書(令和8年度・福岡市東区)

前年所得ベースで計算される住民税は、年額237,600円(月19,800円)。ふるさと納税上限6.1万円を活用し、実質2,000円負担で返礼品を受け取っている。

項目金額備考
所得割(課税所得 196万×10%)196,400市民税6%+県民税4%
均等割(市民税3,500+県民税1,500)5,000定額
調整控除−2,500——
住宅ローン控除(所得税控除しきれない分)−96,500——
ふるさと納税ワンストップ 控除−59,000自己負担2,000円
差引 住民税年額237,600月割 19,800円

DOC.22 ── 現在の家計簿(世帯月次・2026年4月)

健太さん月手取り33.6万+妻パート月10万=世帯月43.6万円。住宅ローン12.8万、食費7.5万、子の教育費3.4万、車維持2.5万など、生活コストを積み上げると毎月+1.5万程度の余剰、ボーナスと併せて年100万円の貯蓄・投資ペースになる。

421k 月支出
住宅ローン128,41030.5%
食費(家族4人)75,00017.8%
子の教育・習い事34,0008.1%
車2台維持25,0005.9%
保険5本25,0005.9%
水道光熱費22,0005.2%
通信費(4回線+光)20,0004.8%
外食・交際18,0004.3%
日用・被服・趣味・雑費74,00017.6%

カテゴリ別・詳細内訳

カテゴリ金額占有率ひとこと解説
住宅ローン(福岡銀行フラット35)128,410
月返済・固定1.3%・残28年
食費(家族4人)75,000
週末まとめ買い中心、外食は別計上
水道光熱費22,000
九電オール電化・夏冬で+5,000
通信費(4回線+光)20,000
夫婦iPhone・子2人キッズケータイ・auひかり
習い事(花音)23,000
スイミング8千+公文8千+英会話7千
習い事(翔太)11,000
サッカー5千+公文6千
車(フリード)18,000
ガソリン8千+保険・車検積立1万
車(N-BOX)7,000
ガソリン4千+保険積立3千
生命・医療保険(世帯)25,000
生命2万(終身+収入保障)+医療5千
外食・家族レジャー18,000
週末外食+月1家族レジャー
日用品(洗剤・ティッシュ・おむつ卒業)18,000
スギ薬局まとめ買い
被服・美容(家族4人)16,000
子は成長で毎シーズン更新
健太 小遣い25,000
昼食・自販機・飲み会月2回
サブスク3,000
Amazon Prime・Netflix・日経
その他・雑費12,000
医療・慶弔・PTA・交際
支出合計421,410
月末残高(貯蓄口座へ)世帯手取り436,000円 − 支出421,410円 = 約14,590円
+14,590

年間収支(ボーナス含む)

項目年額補足
月次剰余(1.5万×12)+175,000習い事進級で徐々に減少
妻パート夏冬賞与+120,000扶養内でわずかに支給
本人 夏賞与(手取り約45万)+450,000車検・旅行・帰省で消化
本人 冬賞与(手取り約45万)+450,000子の衣類・クリスマス・お年玉
ふるさと納税 返礼品+80,000食費圧縮に貢献
財形住宅(1万×12)+120,000住宅ローン繰上げ用
NISA・つみたて(3万×12)+360,000全世界・S&P500
学資保険(月2万)+240,0002027年満期組・追加積立中
年間支出(旅行・帰省・イベント)△750,000GW・夏・年末年始帰省が大きい
年間純貯蓄・投資額+1,245,000月換算10.4万円/年収比15%

DOC.23 ── 子2人の教育費ロードマップ(3〜22歳・累計1,680万)

長女・花音(10歳)は私立中受検討中、大学は私立文系・自宅外想定。長男・翔太(7歳)は公立中→公立高→私立大学想定。文科省「子どもの学習費調査」+日本政策金融公庫「教育費負担実態調査」に基づき試算。2人合計で3歳〜大学卒業まで約1,680万円、うち1,100万円がまだこれからの支出。

■ 子1人あたり・ライフステージ別の教育費(平均値)

保育園・幼稚園3〜6歳
公立 月2.3万×3年
約82万
小学校6〜12歳
公立学費
習い事・塾
約214万
中学校12〜15歳
公立学費・部活
塾・受験対策
約162万
高校15〜18歳
公立学費
塾・受験
約170万
大学18〜22歳
学費(私立文系)
仕送り・家賃
約660万
子1人あたり3〜22歳の教育費合計:約1,288万円(すべて公立コース+私立大・自宅外)。
花音さんが私立中進学・私立大進学の場合は1人あたり+400万〜500万円、世帯として2人で最大2,200万円前後になる可能性あり。

年齢×教育費の年次プロット(2人合算・世帯視点)

花音(年齢/学年)翔太(年齢/学年)花音年額翔太年額世帯年額
202610歳/小47歳/小1360,000270,000630,000
202711歳/小5(塾入塾)8歳/小2880,000230,0001,110,000
202812歳/小6(受験年)9歳/小31,050,000220,0001,270,000
202913歳/中1(私立中)10歳/小41,150,000280,0001,430,000
203418歳/大1 自宅外15歳/中31,820,000520,0002,340,000
203721歳/大418歳/大1 自宅外1,600,0001,820,0003,420,000
2041独立22歳/就職0450,000450,000
教育費ピーク:2037年(鵜飼さん49歳・2人同時大学期)年342万世帯年収の50%超

DOC.24 ── 保険一覧(世帯5本・月保険料25,200円)

生命保険文化センターの令和4年調査では夫婦ともに加入・年間払込平均約38万円。鵜飼家は「大黒柱死亡リスク」を収入保障保険で広くカバーし、医療保険は最小限、子の学資保険を1本ずつ、自動車保険は車両保険付きにしている。

保険名契約者月額主な保障
終身保険(掛け捨てミックス)健太6,800死亡保障500万・65歳払込完了
収入保障保険健太8,400死亡時 月20万×60歳まで
医療保険(入院日額5,000円)健太+美穂5,000先進医療特約付
学資保険(花音)契約者:健太15,00018歳満期200万・返戻率104%
学資保険(翔太)契約者:健太15,00018歳満期200万・返戻率104%
月払保険料合計50,200うち学資3万は貯蓄性

※家計簿上の保険カテゴリは生命・医療の2.5万のみ、学資3万は別枠で「子の貯蓄・教育費」として管理している。

DOC.25 ── 車2台の年間維持費

ホンダ フリード(2021年中古購入180万・残ローン50万)と、妻のN-BOX(2023年新車160万・現金一括)。2台の年間維持費は約48万円(ローンは別)。地方戸建ての宿命として、車2台所有が家計の重い固定費になる。

項目フリード(年)N-BOX(年)補足
ガソリン代96,00048,000月8千/月4千
自動車保険65,00038,000車両保険有/無
自動車税36,00010,8001500cc/軽
車検費用(隔年)55,00038,000年換算
メンテナンス(オイル・タイヤ)24,00015,000——
駐車場(自宅)00持ち家2台分
年間維持費合計276,000149,800合計 425,800円

DOC.26 ── ふるさと納税明細(2025年・上限61,000円)

年収500万・共働き・扶養子2人(16歳未満)のふるさと納税上限は約61,000円。2025年は福岡県朝倉市の博多和牛、鹿児島県志布志市のうなぎ、北海道紋別市のホタテ、宮崎県都城市の黒豚切落しに振り分け。実質2,000円で食費を月7,000円圧縮。

寄付先金額返礼品
福岡県朝倉市20,000博多和牛 切落し 1kg
鹿児島県志布志市15,000うなぎ蒲焼 3尾
北海道紋別市13,000ホタテ玉冷凍 1kg
宮崎県都城市13,000黒豚切落し 1.5kg
合計61,000実質負担2,000円/ワンストップ申請

DOC.27 ── NISA・財形 資産推移(2019年〜)

新NISA開始の2024年1月から月3万円の積立投資。S&P500インデックス7割、全世界株3割。財形住宅は2019年から月1万円ペース。2026年4月時点の累計評価額は380万円、うち含み益は28万円。

NISA累計投資NISA評価額財形累計合計資産
201900120,000120,000
202100360,000360,000
2024360,000400,000720,0001,120,000
2025720,000820,000840,0001,660,000
2026.4780,0001,800,0001,000,0002,800,000

※2026年の急増は企業型DC(12,000円×12ヶ月×2年=28.8万)の合算と、過去積立分の相場成長分を反映。目標は60歳時点でNISA+財形で1,500万円

DOC.28 ── 資産負債サマリー(38歳時点・バランスシート)

2026年4月時点の鵜飼家の純資産は−2,480万円(資産870万−負債3,350万)。住宅ローンが大きいものの、持ち家という"使用資産"の市場価値が残っており、実質的な純資産はプラスに近い。

ASSETS / 資産
普通預金 福岡銀行・ゆうちょ
480万
NISA評価額 全世界+S&P500
180万
財形住宅 2019年〜
100万
企業型DC 積立型確定拠出
28万
学資保険 解約返戻金
110万
持ち家(現在の市場価値)
3,800万
車2台 時価
90万
資産合計
4,788万
LIABILITIES / 負債
住宅ローン残債 フラット35・固定1.3%
3,350万
自動車ローン(フリード)
50万
クレジットカード残高
12万
奨学金残債 2023年完済済
0
負債合計
3,412万
NET WORTH / 純資産(資産 − 負債)
+1,376万

※持ち家の市場価値を資産計上する前提。キャッシュ+証券+保険のみの金融純資産は約−2,480万円(ローン未完済のため)。完済後は純資産一気にプラス転換。

CHAPTER 07

ミドル期 ─ 子の進学・親の介護・住宅ローン後半戦

AGE 39—55 / 2027—2043

人生で最も支出が増える17年間。花音の中学受験 → 高校 → 大学仕送りと続き、翔太の教育費も同時進行。親の介護も40代後半から本格化し、年収は増えても貯蓄余力が削られていく。

DOC.29 ── 年金定期便(予測・50歳時点シミュレーション)

現在の標準報酬月額ベースで40年加入(22歳〜62歳)を継続した場合、老齢厚生年金+老齢基礎年金の月額見込みは約16万円(年額192万)。妻の国民年金も含めて世帯月23万円程度が65歳以降の年金原資。

項目月額年額備考
老齢基礎年金(健太)66,250795,00040年満額
老齢厚生年金(健太)93,0001,116,000平均報酬月額44万で試算
老齢基礎年金(美穂)58,000696,000一部未加入期間あり
老齢厚生年金(美穂)12,000144,000パート扶養内のため薄い
世帯合計229,2502,751,00065歳〜の年金原資

DOC.30 ── 退職金見込み(65歳定年時・シミュレーション)

福岡テクノ工業の退職金規程(勤続40年・部長職)では、退職金見込み額は1,600万円(基本給月額35万×退職金係数45)。65歳定年+再雇用5年で最終的な現金ベースの退職金は約1,800万円。

項目金額備考
退職金(60歳定年・勤続40年)16,000,000基本給×退職金係数45
企業型DC(積立総額)3,000,000月1.2万×40年
再雇用ボーナス・退職手当1,500,00065歳再雇用完了時
退職所得控除−20,000,00040年勤続で控除拡大
退職金(税引後)見込み20,500,000税引後ほぼ非課税
CHAPTER 08

シニア期予測 ─ 介護・相続・老後への移行

AGE 56—65 / 2044—2053

50代後半、親の介護と相続、自身の定年後設計が重なる最後の10年。親の相続で想定される遺産は1,200万〜1,800万円、これを老後資金2,000万円問題の穴埋めに充てる計算。

DOC.31 ── 親の介護費シミュレーション(父母・2045年〜)

父茂さん(2026年時点68歳)が80代後半で要介護2、母和子さんが要支援1〜要介護1という想定。介護保険適用後でも月10〜15万円の実費負担。10年間で1,200万〜1,800万円を兄姉と分担する可能性がある。

項目月額(目安)補足
在宅介護サービス(要介護2)25,0001割負担/ヘルパー週3回
デイサービス(週2回)15,0001割負担
住宅改修・介護用品8,000レンタル含む
医療費(高額療養費適用外分)12,000薬代・通院
将来の施設入所時(特養・月17万)170,000年金で15万カバー+差額負担
在宅〜施設の月額レンジ60,000〜170,000兄姉3人で分担想定

DOC.32 ── 親の相続・想定遺産分割(60歳台想定)

父の想定遺産は実家不動産2,200万・現預金800万・生命保険500万=計3,500万。健太さんを含む兄姉3人で法定相続分に従い分割、健太さんの取り分は約1,167万円(法定3分の1)。相続税は基礎控除4,800万(3,000万+600万×3人)で非課税。

遺産項目評価額分割
実家(北九州小倉北区・土地建物)22,000,000姉が居住のため姉へ
現預金8,000,000兄姉3等分
生命保険(受取人 母)5,000,000母の相続財産から再分割
総遺産額35,000,000基礎控除4,800万で相続税ゼロ

※健太さんの取り分は現預金3分の1+不動産差額調整で約1,167万円(姉へ代償分割金を受領想定)。老後資金の重要な柱となる。

CHAPTER 09

お金の可視化・分岐・意思決定

VISUALIZE / WHAT-IF / DECISIONS

数字の裏には流れと選択がある。世帯収入650万がどこに流れて何に変わるか同年代のどこに立っているかもしあの時別の選択をしていたら、そして人生の節目で鵜飼さんが何を考えたか——この章では、鵜飼家のお金の「線の外側」を可視化する。

DOC.33 ── 世帯収支フロー(月ベース・2026年4月)

世帯月手取り(健太32.5万+美穂11.1万=43.6万)+児童手当・ふるさと納税実質控除を加味した実質的なマネーフロー。入ってくる金 → 固定費 → 変動費 → 貯蓄・投資 → 余剰の4段構造で、どこに圧力がかかっているかが一目で見える。

■ 月次マネーフロー(単位:万円)
健太 手取り 32.5万 美穂 手取り 11.1万 児童手当 2.0万 世帯IN 45.6万 住宅ローン 12.8万 食費 7.0万 教育費 4.5万 光熱・通信 3.5万 その他生活 7.0万 貯蓄・NISA・学資 10.8万
健太給与
美穂パート
児童手当
支出
貯蓄・投資

※住宅ローン12.8万が世帯手取りの28%を占めるのが支出のボス、その次が食費7万(16%)と生活費7万(16%)。貯蓄・投資は手取りの24%=月10.8万を確保、うち新NISA3万+学資2万+現金貯蓄5.8万の内訳。

DOC.34 ── 同年代分布の中での鵜飼家(世帯年収・貯蓄・純資産)

国税庁「民間給与実態統計」「家計調査」等をもとに、30代後半・子持ち共働き世帯の分布上、鵜飼家がどこに立っているか。世帯年収は中央値どまん中、貯蓄は中央値やや下、持ち家純資産では完済前のため下位層——という"見え方のギャップ"が鵜飼家の特徴。

■ 世帯年収650万円の立ち位置(30代後半・子持ち共働き)

全国の同層分布に対して、鵜飼家は中央値ぴったり。

鵜飼家 650万
下位10%
〜350万
下位25%
〜480万
中央値
620万
上位25%
800万〜
上位10%
1,050万〜

※厚生労働省「国民生活基礎調査」および国税庁「民間給与実態統計」R5に基づく30代後半・子持ち世帯の推定値。鵜飼家は同年代のど真ん中、上にも下にも同じ数だけの家族がいる位置。

■ 金融資産870万円の立ち位置(30代後半・有配偶世帯)

金融資産(預金+NISA+財形+学資保険)で比較。

鵜飼家 870万
ゼロ〜
200万
下位25%
〜500万
中央値
950万
上位25%
1,800万〜
上位10%
3,500万〜

※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和6年)」二人以上世帯・世帯主40歳未満データ。鵜飼家は中央値より少し下。住宅頭金500万の拠出と子2人の学資保険毎月2万が効き、現金積み増しが鈍化している。

■ 金融純資産 −2,480万円の立ち位置(住宅ローン保有世帯)

持ち家の市場価値は除外、金融資産−住宅ローン残債で比較。

鵜飼家 −2,480万
−4,500万
以下
−3,000万 −1,500万 ゼロ +1,500万〜

※住宅金融支援機構「住宅ローン利用者調査(2024)」の返済残期間別平均残債および家計金融資産から推定。30代で家を買った層の下位〜中位。35歳〜40歳で住宅購入した層は一般に"金融純資産マイナス期"に入っており、完済が視野に入る55歳頃からプラス転換するのが典型。

DOC.35 ── IF分岐シミュレーション(5本の「もしも」)

同じ鵜飼健太さんが、過去の分岐で違う選択をしていたら今いくらだったか。「持ち家 vs 賃貸」「公立 vs 私立中高一貫」「転職しない vs 大手転職」「iDeCo未加入 vs 早期加入」「子2人 vs 一人っ子」——5つのIF世界線を数字で比較する。読者の自己投影ツールとして使ってほしい。

IF-01 / 住宅選択

もし2019年、4,800万の戸建てを買わずに賃貸を続けていたら?

比較条件:同じ福岡市東区の3LDK賃貸 月家賃12万、2019〜2054年の35年間で試算。

REALITY ─ 実際の選択
戸建て購入(4,800万・ローン35年)
+1,800
35年後の純資産差分(対賃貸)

35年総支出5,470万(元本4,300+利息1,170)、完済時の市場価値想定2,200万(築35年)。住居費と資産の差引で+1,800万。さらに住宅ローン控除10年で総額260万の還付。

WHAT IF ─ 賃貸継続
月12万賃貸を35年継続
−5,040
35年総家賃(更新料込・手元資産ゼロ)

月12万×12×35年+2年更新料12万×17回=5,244万が純流出。老後の住まい不安が残り、65歳以降も家賃発生。頭金500万を運用していれば約830万に成長するが住宅控除はなし。

差引:戸建て購入が+1,800万 有利。ただし福岡エリア地価が下落する、転勤で売却する、大規模修繕200万以上発生、の3点が実現すると差は縮まる。鵜飼家は"福岡定住・長期保有前提"だったため有利側に振れた。
IF-02 / 子の教育ルート

もし花音・翔太が揃って私立中高一貫に進学していたら?

比較条件:子2人とも中高6年間の総費用、大学まで通算で試算。

REALITY ─ 現在想定
花音:私立中受験、翔太:公立進学
1,680
子2人・18年間の教育費総額

花音が私立中高一貫(年80万)で6年480万+大学私立文系(自宅外・年240万)4年960万=1,440万、翔太は公立+国立大(自宅)で420万。合計1,680万の想定。

WHAT IF ─ 揃って私立6年
2人とも私立中高一貫+大学私立
2,620
+940万の教育費増

翔太も私立中高一貫(年80万×6=480万)+大学私立文系自宅外で960万、計1,440万×2=2,880万に近接。塾代(中受2年×年60万)も倍化、2028-2037の10年で家計貯蓄はほぼゼロになる。

差引:揃って私立は940万の上乗せ。年収650万世帯での実現には妻の扶養外就業(年300万超)が事実上の前提条件。現在の鵜飼家の想定ラインは「花音のみ私立、翔太は公立」で収束している。
IF-03 / キャリア選択

もし30代前半、東京の大手に転職していたら?

比較条件:35歳時点で東京の売上1兆円クラスメーカーの営業課長に転職した場合。

REALITY ─ 地方中堅で継続
福岡テクノ工業 部長 38歳・年収500万
500
現年収(生活コスト福岡基準)

持ち家・妻パート・子2人・転勤なしの"地方安定パッケージ"。生活コスト低・家族基盤強。退職金1,600万、65歳再雇用まで想定済み。

WHAT IF ─ 東京大手転職
大手メーカー課長 38歳・年収780万
780
+280万だが東京コスト反映で手取り余力は+80万相当

家賃18万(1,200万円の賃貸補助あっても実質+6万)、子の保育料・私立学校率上昇、妻の就業継続困難。名目年収は+280万でも実質余力は+80万程度。退職金は2,400万見込みだが、転居・転職コストや家族リスクを含めるとトントン。

差引:数字上は東京大手が有利、生活質込みならほぼ引き分け。鵜飼さんは"福岡で祖父母とも近く子育て"という非金銭的価値を優先し、現在のキャリアを選んだ。"転職しない"ことの機会費用は、見えにくいが確実にある
IF-04 / 資産形成

もし25歳からiDeCoに月2.3万を続けていたら?

比較条件:新卒2010年からiDeCoで全世界株式インデックス月23,000円。現在38歳・13年目の評価額。

REALITY ─ 未加入、NISA少額
iDeCo 未加入・NISA 180万
180
NISA評価額のみ(新NISA 2019〜)

iDeCoの存在は知っていたが、若手時代は給与に余裕なく後回し。企業型DC月1.2万は加入済みで、13年分の積立+運用で約230万。個人iDeCo分はゼロ

WHAT IF ─ 早期iDeCo
25歳〜月2.3万×13年
+680
評価額(年利6%想定)+節税効果

拠出累計358万、運用益+約110万、所得税・住民税節税で年間5.5万×13年=71.5万の還付。評価額540万+還付相当140万=実質680万の差分。65歳受取時にはさらに4〜5倍に。

差引:13年間で+680万の差。2010年当時の"新NISA・iDeCo"は認知度も低く、鵜飼さんの判断は同世代平均どおり。ただし"節税しながら老後資金を作る"選択をしていれば、この差は65歳時点で2,500万円超に膨らんだ。今からでも遅くないため、38歳の現在、月2.3万のiDeCo加入を検討中。
IF-05 / 家族構成

もし子が1人だけだったら、家計はどう変わっていた?

比較条件:翔太が生まれず花音のみ、2018年以降の累計支出と貯蓄余力で比較。

REALITY ─ 子2人
花音10歳・翔太7歳
0
基準(現在地)

世帯年収650万、住宅ローン残3,350万、教育費見込み1,680万、NISA 180万、貯蓄480万。妻は2人目育休後の復帰でパート勤務中。

WHAT IF ─ 一人っ子
花音のみ(7歳差の次子なし)
+580
現時点までの累積貯蓄余力

翔太の出産費・保育料・教育費(0〜7歳累計)が約280万、家計の妻フル復帰で年収+120万×5年=600万、家族旅行コスト縮小で−40万。合計約+580万の余力が生じる試算。

差引:一人っ子なら+580万、将来教育費も花音のみで約940万に圧縮。ただし"子1人 vs 子2人"は家族の価値観そのもので、鵜飼夫妻は「花音にきょうだいを」という選択を優先した。金額では測れない価値側の選択として、この記録には意味がある。

DOC.36 ── 意思決定ログ(数字の裏の"3日間")

家を買うか、第2子を持つか、私立中受験に踏み切るか——鵜飼家の節目で交わされた夫婦の会話と数字のせめぎ合いを、議事録風に再構成。数字は意思決定の"結果"ではなく"材料"であることが見える。

2019年2月・健太31歳 / 美穂30歳

戸建て4,800万を買うか、賃貸を続けるか

長男・翔太を授かった直後、2LDK賃貸が手狭になり、福岡市東区の新築建売4,800万を見学。不動産営業から「今の家賃9.5万をローン返済12.8万に置き換えるだけ」と提案を受けるも、頭金500万は新婚以来の貯蓄のほぼ全額。35年後の完済時は66歳、定年を超える。美穂さんは「育休明けに正社員復帰したい意向」、健太さんは「昇進すれば年収500万は見える」という前提で議論。実家の両親からは「家賃を払い続けるよりいい」という後押し、妻の実家は「無理するな」という慎重姿勢。3日間の夫婦会議で出した結論は——。

FOR ─ 買う理由

月返済12.8万は家賃+3.3万差/住宅ローン控除で10年260万還付/妻が育休明け復帰で世帯年収650万見込/子2人育てる4LDK確保/福岡定住前提

AGAINST ─ 不安

頭金500万で貯蓄ほぼゼロ/固定1.3%でも35年は長い/転勤可能性ゼロでない/震災リスク/5年後に下の子の保育料ピーク重なる
結論:購入。決め手は「妻が復帰後も家事と子育てを回せる場所」であること、そして「35年で積むローンは家族4人で返す借金」という感覚。数字だけ見れば賃貸継続でも生きられたが、"住む場所を変えない安心"を家族全員で選んだ。
2017年秋・健太29歳 / 美穂28歳

第2子を授かるか、花音1人で家族を完成させるか

花音が2歳の頃、夫婦で話し合われたのが第2子の計画。美穂さんの育児負担、復帰後のキャリア、2人分の教育費、長女へのリソース配分——複数の論点が絡む。当時の世帯年収は470万、貯蓄280万、賃貸住み。「子2人=教育費1,680万+住居拡張+妻のキャリア停滞」という試算表を夫婦で作成、健太さんは「将来の家族の姿」を重視、美穂さんは「産むのも育てるのも自分」という現実を直視した。

FOR ─ 産む理由

花音にきょうだいをつくりたい/将来の親世代を支え合える/育休・児童手当・幼保無償化のサポート厚い/家計は昇給で吸収可能

AGAINST ─ 躊躇

教育費が倍近くに/妻のキャリア中断が長期化/家事育児の負担増/家が手狭/貯蓄ペースが鈍化
結論:授かる。健太さんが「夫婦2人とも地方の核家族で、きょうだいがいたことが自分たちを救った」という実体験を共有し、美穂さんも「家族の形として2人は理想」と合意。翔太が生まれた翌年に戸建て購入に踏み切った流れは、この決定から始まっている。
2026年3月・健太38歳 / 美穂37歳

花音を私立中受験させるか、公立進学でいいか

花音10歳・小4の春、隣の家庭が私立中受験の塾(日能研)に入塾したのを機に、鵜飼夫妻でも議論が始まる。花音本人は勉強が好きで、算数は学校テストほぼ満点。西南学院中・福岡中など福岡の私立中高一貫校は年80万前後、塾代は小5〜小6で月5.5万×24ヶ月=132万。6年間の私立学校費と塾代で累計612万の追加支出。一方、公立中→公立高のルートなら3年間で約50万。花音の意思+家計圧迫+翔太の教育費とのバランスが争点になった。

FOR ─ 受験する理由

花音本人の学力&意欲/中高一貫の教育環境/大学受験で有利/妻パート継続で家計吸収可能/教育投資としての価値

AGAINST ─ 見送る理由

年80万×6年=480万の上乗せ/塾代2年で132万/翔太の教育費とダブル/住宅ローンと重なる/公立でも十分伸びる
結論:入塾して受験にチャレンジ、不合格なら公立で問題なしというハイブリッド方針。妻のパートを週5→週6日に増やして月3万円上乗せ、ふるさと納税を子ども関係の塾教材寄付へシフト、NISA積立額を月3万→2万に一時縮小で対応予定。「子の希望が続く限り支える、ただし家計を壊さない範囲で」という現実解。

10鵜飼家のお金の総括

新卒年収330万から営業部長500万まで、地方中堅メーカーの"ど真ん中"のキャリアと家族形成をまっすぐ歩んできた鵜飼さん。世帯年収650万・住宅ローン3,350万・子2人の教育費これから1,100万という"令和の中間層"の重みが全明細から見える一方、奨学金完済・住宅ローン控除フル活用・新NISAスタート・ふるさと納税上限消化など、情報を集めて制度を賢く使う姿勢も明確に表れる。

■ 鵜飼家・ファイナンス健全度(総合スコア 68点/100)
危険(〜30) 要注意(30〜60) 健全(60〜85) 優秀(85〜)
中堅メーカーの地方世帯としては健全寄り。住宅ローン残債は年収の約5.2倍(全国平均は6.2倍)で適正水準、奨学金完済済・貯蓄率15%・新NISA活用・保険過大ではなく、教育費ピーク期(2037年)を乗り越えられれば55歳完済&60歳定年で老後資金2,500万円到達が視野。注意点は花音の私立中進学が現実化した場合の家計圧迫親の介護開始タイミング
GOOD POINT
+15

情報活用と制度フル消化

住宅ローン控除・ふるさと納税上限・新NISA・企業型DC・学資保険と、現在ある節税・資産形成制度をすべて把握・活用している。特に配偶者特別控除を活かす妻パート年収150万の設計と、ふるさと納税上限61,000円の完全消化は、情報収集に月数時間を使える世帯の典型。

GOOD POINT
+12

奨学金完済・借入の健全性

奨学金240万を社会人13年で完済、住宅ローンは固定金利1.3%で35年、繰上げ返済計画あり。車はフリードを中古で購入、N-BOXは現金一括。借入比率を管理する規律が見える。消費者金融・リボ・カードローンはゼロ。

RISK POINT
−18

教育費ピーク期の家計圧迫

2037年(49歳)の子2人同時大学期は年間教育費342万円。世帯年収の50%超に迫る。花音が私立中高一貫に進めば、2028〜2037年の教育費累計は1,800万円超に膨らみ、住宅ローン返済との二重負荷で貯蓄ゼロ〜赤字化リスク。

RISK POINT
−11

親介護の開始タイミング不確実性

父68歳・母65歳、兄姉3人での分担前提だが、介護開始時期と重症度は予測困難。在宅で月6〜8万・施設で月17万の負担が、教育費ピーク期と重なる2040年代前半に発生する可能性があり、要警戒。介護費を見込んだ現金800万以上の流動性確保が必要。

11よくある質問

世帯年収650万は福岡で多数派?少数派?

国税庁「民間給与実態統計調査」R5では、共働き世帯の中央値は約620〜680万円帯で、650万は中央値ど真ん中です。福岡県は全国平均より賃金が約5%低いため、福岡市内の30代後半・子持ち共働きで650万は"平均より少し上"の層にあたります。

4,800万の戸建ては年収500万で無理なくない?

年収500万単独なら上限は約5倍=2,500万が目安ですが、世帯年収650万基準・妻が継続就業する前提・1.3%固定金利ローンなら返済比率は月12.8万÷世帯手取り43.6万=29%で、金融機関が許容する範囲(30〜35%)の下限に収まります。ただし妻が離職・病気のリスクに対する収入保障保険と流動資産800万以上の確保が前提条件です。

子2人の大学同時期を乗り越える現実的な方法は?

鵜飼家の場合、2037年の教育費ピーク342万のうち学資保険満期200万×2=400万NISA売却200万賞与現金120万×2年で乗り切る設計。不足時は教育ローン(国の教育ローン 最大450万・固定2.15%)か、子自身の奨学金(無利子1種想定月5万)を併用する二段構え。親の老後資金に食い込ませないのが鉄則です。

ふるさと納税61,000円は本当にフル活用すべき?

年収500万・扶養子2人(16歳未満)・住宅ローン控除ありで上限を計算すると約6.1万円。実質2,000円の自己負担で6万円相当の食品が届くので、食費・日用品に月5,000円分の補填になります。福岡県内外から肉・魚・米を集中指定すれば、家計簿上の食費ラインを月70,000→65,000円に圧縮可能。ワンストップ特例で確定申告不要な点もメリット。

新NISA・月3万円は少ない?もっと増やすべき?

鵜飼家の余力ベースでは月3万が妥当ライン。月5万に増やすと生活防衛資金(手取りの6ヶ月分=260万)の積み増しが鈍化します。教育費ピーク前の2030年まで月3万継続→2037年以降は月10万にリバランスというフェーズ設計が現実的。目標は60歳時にNISA+財形+DCで1,500万円。

奨学金完済はなぜ急がないほうがいい人もいる?

鵜飼さんのケースは第二種(有利子0.89%)でしたが、第一種(無利子)や利率0.5%未満の場合、繰上げ返済より新NISAへ回したほうが期待リターンが高い計算になります。鵜飼さんは「借金ゼロの精神的安心」を選びましたが、金融リテラシー視点では無利子奨学金を残したままNISAで運用する選択も合理的です。

11読者から鵜飼さんへの手紙:5通の問い

本記事の公開後、編集部に届いた読者からの相談メッセージのうち、鵜飼さんと同じ「地方・中堅企業・子育て世代」の悩みを象徴する5通を、本人の同意のもと匿名で掲載します。鵜飼さんからの返信も併記しました。

📨 1通目:佐賀県・39歳・地方信用金庫課長代理(同年代の同じ地方サラリーマン)

「鵜飼さんの記事を読んで、自分の家計とほぼ同じで震えました。年収580万、住宅ローン2,800万、子2人。違うのは私のほうが奨学金を400万まだ抱えていることです。NISAを始めたい気持ちはあるのに、奨学金(利率0.4%)の繰上げと、どっちを優先すべきか1年悩んでいます。鵜飼さんなら、どう判断しますか?」

鵜飼さんの返信:同じ立場で迷う気持ち、痛いほどわかります。利率0.4%の奨学金なら、数字だけ見ればNISAに回したほうが期待リターンは高いはずです。私自身は0.89%だったので5年で完済しましたが、もし0.4%だったら最低限の返済を続けてNISAを優先したと思います。ただし「借金がある精神的重さ」は人によって違うので、奨学金を半額繰上げ→残りはNISA、というハイブリッドも一案です。心の平穏とリターン、どちらを優先するかは家計の主であるあなたが決めていいんだと思います。

📨 2通目:福岡市・27歳・営業1年目(若手後輩からの問い)

「鵜飼部長と同じ福岡の中堅メーカーで働く新人です。今は手取り18万で家賃6万のワンルームに住んでいますが、結婚も家も遠い夢のように感じます。鵜飼さんが27歳の頃、何を貯めて、何を諦めましたか?」

鵜飼さんの返信:27歳の私は、ちょうど結婚を決めた年でした。手取り20万のうち、家賃6.8万・食費3万・通信1万・奨学金返済1.4万・残り全部を結婚資金として強制貯蓄して、年100万を貯めていました。諦めたのは、車・腕時計・年1回以上の海外旅行です。その代わり、図書館で本を借りる・先輩に飲みに連れていってもらう・休日は無料の博多湾ベイサイドで過ごす、を徹底しました。今振り返ると、20代でお金を使わずに過ごした時間が、30代以降の家計の余裕に直結しています。焦らず、まずは月3万でいいから「何があっても触らない口座」を作ってみてください。

📨 3通目:北九州市・36歳・大手メーカー主任(転職検討中)

「年収720万ですが、東京転勤の打診があり妻と揉めています。地方で年収500万・部長の鵜飼さんと、東京で年収720万・主任の自分。家族の幸福度はどちらが高いと思いますか?」

鵜飼さんの返信:正直に言うと、私は2年前に東京の競合他社から年収+200万のオファーをもらって、3週間悩んだ末に断りました。決め手は、「実家の父の介護が5年以内に始まる」と「妻のパート先と娘の小学校が福岡にある」という2点でした。可処分所得だけ見ると東京720万>福岡500万ですが、家賃差(福岡8万 vs 東京22万)と通勤時間差(30分 vs 90分)と妻の収入差(パート150万 vs ゼロからやり直し)を入れると、実は「家族時間あたりの幸福度」では福岡500万のほうが上という計算になりました。あなたのケースでも、奥様のキャリアと実家との距離を数字で比較してみてください。年収だけで決めると、後悔します。

📨 4通目:福岡市・37歳・ドラッグストアパート(配偶者の視点:美穂さんへ)

「鵜飼さんの奥様の美穂さんに伺いたいです。年収150万のパートを続けながら、夫が部長になっていく姿を見て、自分のキャリアを諦めた気持ちはありませんか?私は今34歳で、3歳の子を抱えながら同じ立場です。」

美穂さんの返信(夫経由):正直に言うと、20代の頃は同期の女友達が総合職でバリバリ働いている姿を見て、何度も比較して落ち込みました。でも、「150万の壁を越えない」と決めたのは、税制の損得ではなく、子どもが小学校から帰ってくる15時に家にいたいからでした。今は娘が10歳、息子が7歳。あと5年もすれば子どもたちは私を必要としなくなります。その時に、ドラッグストアで身につけた接客スキルと登録販売者資格を活かして、フルタイムに戻る計画です。キャリアは「諦める」ものではなく、「家族のフェーズに合わせて配分を変えるもの」だと、今は思っています。あなたも今は3歳のお子さんとの時間を大切にしてください。

📨 5通目:福岡市・55歳・福岡テクノ工業 営業本部長(鵜飼さんの上司から)

「鵜飼くんの記事を社内回覧で読みました。営業部長としては優秀ですが、家計の話までこんなにオープンにするのは正直驚いた。来年、執行役員に推す予定だが、君は何のために働いていますか?」

鵜飼さんの返信:本部長、お読みいただきありがとうございます。家計を晒したのは、「自分と同じ地方サラリーマンの誰かが、明日の不安を少しでも減らせるなら」という気持ちからでした。何のために働いているか、と問われると、20代の頃は「年収を上げるため」、30代前半は「家を買うため」、今38歳の答えは「家族と、後輩の生活を、地方で回し続けるため」です。執行役員の打診は身に余りますが、もし任せていただけるなら、地方拠点の若手が家族を養いながら働き続けられる仕組みを、人事制度の側から作りたいと考えています。

12鵜飼健太の週次ルーティン:38歳営業部長の168時間

「家計の数字」だけでは見えない、地方中堅メーカー営業部長の1週間の時間割を分単位で公開します。出張・通勤・家族・子育て・休日の使い方を、平均的な1週間の例として記録しました。年収500万・世帯650万の生活実感は、「お金」よりも「時間配分」に表れます。

🗓️ 月曜日(出社・営業会議の日)

時刻行動気持ち
05:30起床、コーヒーを淹れて新聞を読む(30分)家族が起きる前の唯一の自分時間
06:00朝食準備(前夜炊いた米でおにぎり)、子の弁当補助美穂のパートが7時上がりなので朝は分担
06:45長女・花音の宿題チェック、長男・翔太と着替え「お父さん見て見て」が一番の元気の源
07:20マイカー(フリード)で出社、福岡都市高速で30分出社音楽はFM福岡。ガソリン代月1.5万
08:00始業、メール確認・週次案件レビュー月曜の朝に未読100通は当たり前
09:30〜12:00営業会議(部長会+営業3課レビュー)営業数字の責任を最も感じる90分
13:00〜18:30取引先2件訪問、若手同行後輩の育成が部長3年目の最大ミッション
19:00退社、帰宅して家族で夕食「19時には家にいる」を死守している
20:30翔太とお風呂、花音の宿題を見る父親としての「一番の仕事」と思っている時間
22:00晩酌(ビール350ml×1)、Netflix or 読書1日500円以内の小さな贅沢
23:30就寝翌日も5:30起床

🚄 水曜日(東京日帰り出張)

時刻行動備考
05:00起床、家族はまだ寝ている月2回の東京出張は早朝便
05:30地下鉄で福岡空港へ(25分)マイカーは家族のために残す
06:50ANA機内、サンドイッチで朝食JALとANAのマイレージは年5万円分相当
09:00〜18:00東京本社・大手取引先2社訪問出張1回で営業案件1〜2件を持ち帰る
19:30羽田発、機内で家族にLINE娘から「おみやげ何?」が定番
22:00福岡空港着、地下鉄で帰宅子どもは寝ている。妻と15分の会話
23:30就寝出張翌日は会社で15時上がり権利あり

※年間の出張回数:東京20回・大阪12回・関西圏8回。出張手当は1日3,000円、年間120,000円が家計の臨時収入として活用されている。

⚽ 土曜日(家族の日・サッカー同行)

時刻行動気持ち
06:30起床、ランニング(5km)健康診断C判定からの自己改善
08:00家族で朝食、翔太のサッカー道具確認美穂が作るパンケーキが定番
09:00〜12:00翔太のサッカー試合に同行(市営グラウンド)父親役員として車出し・審判補助
13:00家族で外食ランチ(ジョイフル or 丸亀製麺)1家族2,500円が予算上限
14:30〜17:00花音の塾の宿題サポート、買い出し(コストコ月1)中学受験の伴走は週8時間ペース
18:00家族で夕食、土曜は美穂が手抜きOKの日カレーかパスタが定番
20:00子どもとボードゲーム(カタン or ナンジャモンジャ)スマホを使わない時間を週1で確保
22:30夫婦でドラマ視聴、家計簿の週次レビューマネーフォワードで5分

🌳 日曜日(自分の日・実家訪問)

時刻行動備考
07:00起床、ゆっくり朝食週で唯一のんびりできる朝
09:00〜11:00家族で実家(北九州市・車で1時間)へ月2回の親孝行ルーティン
12:00〜15:00実家で昼食、父・茂と将棋父の認知症予防の意味も込めて
15:30〜17:00北九州市内のショッピングモール子どもたちが祖父母から小遣いをもらう日
18:00福岡市東区の自宅へ帰宅夕食は妻のリクエストで外食
20:00翌週の予定確認、月次の家計レビュー夫婦で日曜夜に20分の家計会議
22:00子の寝かしつけ、絵本2冊翔太のお気に入りは『おしりたんてい』
23:00就寝翌週の月曜が始まる

📊 鵜飼家・週168時間の配分(自己申告)

  • 仕事(出社・出張・残業):52時間(31%)
  • 睡眠:52時間(31%)
  • 家族との時間(食事・会話・行事):28時間(17%)
  • 子の伴走(塾・サッカー・宿題):12時間(7%)
  • 通勤・移動:10時間(6%)
  • 家事・買い出し:6時間(3.5%)
  • 自分の時間(読書・運動・晩酌):8時間(5%)

「家族時間28時間 + 子の伴走12時間 = 週40時間」を死守することが、地方サラリーマンの家計と幸福度の最大公約数だと、鵜飼さんは言います。

13編集部追記:「地方38歳営業部長の年収650万」は中間層の典型

本記事の鵜飼健太さんは「九州大学経済学部卒・福岡の中堅機械部品メーカー営業部長・年収500万・世帯年収650万・住宅ローン3,350万・子2人」という、令和の日本の"中間層ど真ん中"を体現する人物です。編集部はこのペルソナ設計にあたり、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」総務省「家計調査」を3週間かけて精査し、「平均」ではなく「中央値」に最も近い実像を再現することにこだわりました。

1. 「年収650万・地方・子2人」が中間層の最頻値である根拠

2024年時点の世帯年収中央値は約564万円(厚生労働省「国民生活基礎調査」2023年)ですが、この中央値は単身世帯・高齢世帯を含むため、「30〜40代の子育て世帯」に絞ると中央値は約650万〜700万円にシフトします。鵜飼家の世帯年収650万円は、まさにこのボリュームゾーンの中心です。さらに「夫が中堅企業正社員・妻が扶養範囲内パート」という構成も、金融広報中央委員会の調査では二人以上世帯の約38%を占める最大派閥です。

2. 「住宅ローン3,350万」は地方都市の住宅取得層で標準的

福岡市東区の戸建て4LDKの新築相場は、土地+建物で4,500万〜5,200万円(2019年購入時点・REINS取引データ)。鵜飼家の購入価格4,800万円・頭金600万円・借入4,200万円・現残債3,350万円というローン構成は、地方政令指定都市の30代前半住宅取得層の中央値に一致します。これが東京23区だと借入額の中央値は5,800万円、大阪市内で4,900万円となり、地方都市の家計余力の優位性がここに表れます。

3. 「子2人・公立小+中学受験検討」は教育費中央値を生む構成

子1人を高校まで公立・大学私立文系で育てる場合の総額は約1,100万円(文部科学省「子供の学習費調査」+ 日本政策金融公庫データ)。鵜飼家のように子2人で1人だけ中学受験を検討するパターンは、両親の教育投資意欲と家計制約の妥協点として、地方中間層で最も多く観察される選択肢です。

4. 「年収500万・部長3年目」の昇給カーブと天井

地方中堅メーカーの営業部長クラスの年収レンジは450万〜650万円労働政策研究・研修機構の業界別賃金データ)。鵜飼さんの年収500万円は、業界中央値の下位30〜40パーセンタイルに位置します。これは「家族時間を優先して東京転勤を断った」ことの機会費用でもあり、本記事の「If分岐」セクションで触れた通り、東京転勤を受諾していれば年収720万円のレンジに到達していた可能性があります。

5. 編集部から読者へのメッセージ

鵜飼健太さんは架空のペルソナですが、このペルソナが映す家計の現実は、紛れもなく「日本の今」です。年収500万円台の地方サラリーマンが、住宅ローンを抱えながら、子の教育費と老後資金と親の介護を同時に視野に入れる。この三重苦は、本人の努力不足ではなく、令和の労働者人口にとっての構造的課題です。本記事を読んで「自分も同じだ」と感じた方は、次の3つだけ実行してください。(1) 月1回、家計簿を夫婦で5分だけ見直す。(2) 新NISAで月1万円だけ積み立てる。(3) 老後資金の不安を、夫婦で年1回オープンに話す。これだけで10年後の家計余力は確実に変わります。本記事は、その第一歩のための「自分の人生の縮図」として活用していただければ幸いです。

14FAQ:地方38歳・子育て世代がリアルに抱える10の問い

鵜飼健太さんと同世代の読者から特に多く寄せられた質問10問に、編集部とFP(ファイナンシャルプランナー)が答えます。記事内の数字と直接連動する実用的な質問のみを厳選しました。

Q1. 住宅ローン3,350万を、繰上げ返済で早く返すべきですか?

A. 鵜飼家のローン金利が固定1.32%(フラット35)の場合、新NISA(年率4〜5%期待)への投資が合理的です。ただし、心理的な「借金重圧」を軽くしたいなら、年100万までの繰上げ+NISA月3万のハイブリッドが現実解。完済を急ぎすぎると、子の教育費ピーク(鵜飼家では2031年〜2040年)の流動性が枯渇するリスクがあります。

Q2. 子2人の教育費、いくら準備すれば足りますか?

A. 公立中心+私立大学文系1人なら1人約1,100万円・2人で2,200万円が目安。学資保険・児童手当・現預金・奨学金の組み合わせで、月3〜4万円の積立を18年継続すれば足ります。鵜飼家のように長女の中学受験を検討する場合、塾代年100万円×3年=300万円が追加で必要。「中学受験する子」と「しない子」で総額が400万円変わることを夫婦で共有しておくのが重要です。

Q3. 38歳で老後資金がほぼゼロです。間に合いますか?

A. 38歳から65歳まで27年あります。月3万円を年率4%で27年積み立てれば約1,650万円に到達します。鵜飼家の場合、新NISA月3万 + iDeCo月2万を組み合わせれば、退職金1,500万と合わせて老後資産3,200万円が現実的に視野に入ります。「老後2,000万円問題」は十分にクリア可能な射程です。重要なのは「今日始めること」です。

Q4. 妻のパート150万を200万に増やすべきですか?

A. 注意すべきは「150万円の壁・160万円の壁・201万円の壁」。150万を超えると配偶者特別控除が段階的に減少、160万を超えると社会保険料の自己負担(年20万円程度)が発生します。鵜飼家のケースでは、150万のまま継続するか、思い切って250万円超まで増やすのが手取りベースで最適。間の170万〜220万円ゾーンは「働き損」になる可能性があります。

Q5. 父(68歳)の介護が始まる前に、何を準備すべき?

A. 平均的な介護期間は5年1ヶ月、平均費用は月8.3万円(生命保険文化センター調査)。鵜飼家のように実家が車で1時間圏内なら、(1) 父名義の通帳・保険証券のリスト化、(2) 介護保険認定の申請窓口の事前確認、(3) 兄弟との費用分担ルールの口頭合意の3点だけ今のうちに済ませておけば、いざという時の精神的負担が大きく減ります。

Q6. ふるさと納税は本当にお得ですか?年収650万の最適額は?

A. 鵜飼家(世帯年収650万・住宅ローン控除あり)の場合、ふるさと納税の上限は約7.2万円。返礼品の還元率3割で計算すると、年間約2万円分の食料品・日用品が「実質2,000円」で手に入る計算です。米・肉・トイレットペーパー・洗剤など日常消耗品を選ぶと、家計のキャッシュアウトが直接減ります。鵜飼家は2024年に年6万円フル活用し、米・牛肉・洗剤で家計から約4万円のキャッシュアウトを削減しました。

Q7. 新NISAは年360万まで。鵜飼家は何から始めるべき?

A. 月3万(年36万)から始めるのが現実的。商品は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」または「S&P500」を1本だけ選べば十分。鵜飼家のように既にNISA180万円ある場合、「夫名義で月2万・妻名義で月1万」と分散することで、夫婦どちらかが死亡・離婚した際のリスクヘッジになります。

Q8. 生命保険、いくらかければいい?

A. 鵜飼さんに万が一があった場合、遺族厚生年金(年130万円)+ 妻のパート(150万)+ 死亡退職金(500万)でベース生活費は確保できます。追加で必要な保障額は「子2人が大学卒業するまでの生活+教育費」=約3,000万円。ネット系の収入保障保険なら月3,000円台で確保可能。終身保険・貯蓄型保険は不要と判断するFPが大半です。

Q9. 車のローン、住宅ローンと並行して大丈夫?

A. 鵜飼家の車ローン残債50万・金利4.5%は、住宅ローン1.32%より3倍以上の高金利。家計に余裕があれば真っ先に繰上げ返済すべき負債です。次の車の買い替えタイミングでは、新車ローンより中古車を現金一括(最大250万円まで)で購入する方針を、鵜飼家でも採用予定です。

Q10. 子どもの中学受験、地方では「やる意味」ありますか?

A. 福岡県内の中学受験合格者の追跡調査(私立中学進学率と大学進学先の相関)では、公立中→公立進学校ルート vs 私立中高一貫ルートで大学進学先の難易度に有意差はあるものの、差分は塾代総額300〜500万円ほどの「教育投資ROI」では正当化しにくい傾向にあります。鵜飼家が娘の中学受験を「本人の意思次第」としているのは、合理的な判断です。地方では「公立中→公立進学校→国公立大学」が、コスパ最強ルートです。

15鵜飼健太の「小さな幸せ」10:年収650万・地方サラリーマンの定義

家計の数字だけでは測れない、鵜飼さんが「これがあれば年収1,000万でなくていい」と感じる10の瞬間を、本人へのインタビューから抽出しました。地方サラリーマンの幸福度は、年収の額面ではなく、「日常の中の小さな手触り」の総和で決まる、というのが鵜飼家の哲学です。

🌅 1. 早朝5:30、誰も起きていないリビングで淹れるコーヒーの一杯

豆は近所の自家焙煎店「カフェランバン」で買う200gで1,200円のもの。家族が起きてくる6:00までの30分が、1日のうちで最も自分のための時間。月のコーヒー代は約3,500円。年収1,000万あったとしても、この30分の価値は変わりません。

⚽ 2. 翔太のサッカー試合で、初めてゴールを決めた瞬間(2025年5月)

市営グラウンドの隅で、父親役員として車出しと審判補助をしながら見守った瞬間。動画を撮り損ねたけれど、その代わり目に焼き付いた一瞬は、年収査定面談で部長になれなかった時の悔しさを、すべて打ち消してくれました。

📚 3. 花音が「お父さんは賢いね」と言ってくれた日(2024年11月・小4の宿題)

中学受験塾の算数の宿題で、図形問題を一緒に解いた夜のひと言。「賢い父親」と娘に言われる時間は、人生で何年もないと気づいた瞬間でした。九大卒で良かった、と心から思った夜。

🍻 4. 月1回、後輩の田中(28歳・営業3年目)と居酒屋で飲む2,500円

福岡市・天神の「博多もつ鍋やま中」の支店で、ハイボール3杯ともつ鍋ハーフ。後輩から「鵜飼部長と飲むと、明日も頑張ろうと思えます」と言われる夜が、年俸500万でも続けたい仕事の理由。

🏖️ 5. 年2回、家族で行く糸島市・芥屋の浜辺の1日

福岡市東区から車で1時間半、ガソリン代往復2,500円・お弁当持参・帰りに「天然温泉 まむしの湯」で大人800円・子400円。1家族4人で5,000円以下で1日完結する贅沢。海外旅行に行けなくても、この海があれば、と毎回思います。

🍺 6. 金曜の夜、晩酌のビール1本(350ml・220円)

1週間を乗り切った自分への、たった220円のご褒美。プレミアムビールの500円缶ではなく、定番のスーパードライ350ml。これが「身の丈」というやつだと、38歳になってようやく腹に落ちました。

🚶 7. 日曜の早朝、博多湾沿いのウォーキング(5km・60分)

福岡タワー〜マリゾン〜百道浜のシーサイドルート。健康診断C判定からの自己改善として始めた朝の習慣が、今では「家族のために健康でいる責任」を実感する時間に。スポーツジム月8,000円より、海風1時間のほうが心身ともに整います。

🏠 8. 31歳で買った戸建ての、玄関のヒノキの香り(毎朝・無料)

2019年築・建物32坪・地元工務店「博多建設(仮名)」の標準仕様。3,350万円の住宅ローンを背負った代わりに、毎朝玄関で深呼吸できる「我が家の匂い」を手に入れた。賃貸マンション時代には絶対に得られなかった、所有することの確かな手触り。

👨‍👩‍👧‍👦 9. 月1回、実家の父(68歳)と将棋を指す午後(無料・子の小遣いだけ500円)

北九州市小倉北区の実家で、父・茂が認知症予防のために続ける将棋。小学生の頃に教えてもらった将棋を、38歳になって父と再び指す時間は、あと何年続けられるかわからないからこそ、今が一番濃い。介護が始まる前に増やしておきたい、何にも代えられない時間。

💑 10. 寝る前、美穂と15分だけ話す「明日の予定」(毎晩・無料)

「明日は花音の塾の保護者会」「翔太のサッカーは10時から」「お父さんの介護のこと、来月話そう」——年収650万の家計を回しているのは、お金ではなくこの15分の会話。結婚13年目で気づいたのは、夫婦は「愛している」と言うより「明日の予定」を共有することのほうが、ずっと深い愛情表現だということ。

📝 鵜飼さんからの結語

「年収500万の自分が、年収1,000万の同期より幸せかどうかは、自分にもわかりません。ただ、毎朝のコーヒー、子の成長、妻との15分、父との将棋、——これらが『毎日続けられる小さな幸せ』として揃っている人生を、私は選びたい。家計簿の数字は赤と黒で書けるけれど、幸せの単位は『回数』と『手触り』です。この記事を読んでくださったあなたにも、明日の朝、『自分にとっての小さな幸せ10個』を書き出してほしいと思います。それがあなたの人生の、本当の家計簿です。」

■ 脚注・一次データ参照元

  1. 健康保険料・厚生年金保険料:全国健康保険協会「令和6年度福岡支部の保険料額表」、日本年金機構「保険料額表」に基づく。
  2. 雇用保険料率:厚生労働省「令和6年度の雇用保険料率」労働者負担0.6%。
  3. 所得税:国税庁「給与所得の源泉徴収税額表(令和6年分)」月額表 甲欄 扶養3人。
  4. 住民税:福岡市「個人市民税・県民税」所得割10%+均等割。
  5. 教育費:文部科学省「令和3年度 子供の学習費調査」、日本政策金融公庫「令和5年度 教育費負担の実態調査」。
  6. 出産育児一時金:厚生労働省 / 協会けんぽ「出産育児一時金支給額の推移(昭和63年:30万円 → 令和5年:50万円)」。
  7. 住宅ローン:住宅金融支援機構「フラット35 金利情報(2019年3月)」、民間住宅ローン返済額シミュレーター。
  8. 奨学金:日本学生支援機構「第二種奨学金 貸与利率一覧(2006年度:0.89%)」。
  9. 退職金:厚生労働省「就労条件総合調査 退職給付(一時金・年金)の支給実態」中小企業・40年勤続。
  10. 年金見込み:日本年金機構「ねんきん定期便サンプル」・国民年金満額(令和6年度)795,000円。

参考文献・一次情報源

本記事で用いた統計・制度・相場の根拠は以下の公的機関・業界団体の一次データです。最新情報は各リンクからご確認ください。

1. 賃金・家計統計

  1. 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」 — 年齢×職業×企業規模の賃金データ
  2. 総務省統計局「家計調査」 — 世帯人員別月次消費支出
  3. 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯)」
  4. 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯)」
  5. 総務省統計局「全国家計構造調査」

2. 年金・社会保障

  1. 日本年金機構「年金の制度・手続き」
  2. 厚生労働省 年金制度
  3. 老齢年金 受給要件・計算
  4. 遺族年金 受給要件
  5. 公的年金の財政状況
  6. 年金制度改正

3. 税制

  1. 国税庁「タックスアンサー」
  2. 国税庁統計情報
  3. 所得税の税率
  4. 相続税の税率
  5. 贈与税の計算

4. 住宅・住宅ローン

  1. 住宅金融支援機構(フラット35)
  2. 国土交通省 住宅
  3. 不動産流通機構 REINS
  4. 不動産鑑定評価
  5. 不動産相場・マンション価格

5. 教育費

  1. 文部科学省「子供の学習費調査」
  2. 私立学校の学費データ
  3. 日本学生支援機構(奨学金)
  4. 高等教育の修学支援新制度

6. 健康保険・医療

  1. 協会けんぽ
  2. 健康保険組合連合会
  3. 厚生労働省 医療保険
  4. 高額療養費制度
  5. 社会保険診療報酬支払基金

7. 介護保険

  1. 厚生労働省 介護・高齢者福祉
  2. 独立行政法人 福祉医療機構
  3. 介護保険制度の概要
  4. ケアマネジメント・オンライン

8. 相続・贈与・事業承継

  1. 国税庁「相続税のあらまし」
  2. 相続税・贈与税 特集
  3. 法務省「遺言書保管制度」
  4. e-Gov 民法(相続)
  5. 中小企業庁 事業承継

9. 雇用・労働

  1. 厚生労働省 雇用保険制度
  2. ハローワークインターネットサービス
  3. 都道府県労働局
  4. 労働基準法

10. 金融・投資・NISA・iDeCo

  1. 金融庁 NISA特設サイト
  2. iDeCo公式サイト
  3. 日本銀行
  4. 日本証券業協会
  5. モーニングスター(投信)

11. 法令データベース

  1. e-Gov法令検索
  2. 法務省
  3. 裁判所

12. 調査・研究機関

  1. 労働政策研究・研修機構
  2. 国立社会保障・人口問題研究所
  3. 大手SIer 研究レポート

※リンク切れ・情報更新は定期的に監査中。最終確認日:2026-04-24。

DISCLAIMER

本記事に登場する「鵜飼健太」氏および家族・勤務先「福岡テクノ工業」はすべてフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。

一方で、記事中の給与明細・税額・社会保険料・住宅ローン返済額・教育費・ふるさと納税上限・年金見込み・退職金相場などの数値は、協会けんぽ・国税庁・文科省・総務省・住宅金融支援機構・日本学生支援機構・厚生労働省・日本政策金融公庫などの公的一次データに基づいて算出しています。

自身の"お金の現在地"と比較するためのリファレンスとして読んでいただくことを意図しています。個別のライフプラン設計は必ずファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談ください。

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