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消火器能力単位消防防火

消火器 能力単位

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消火器の型からA火災の能力単位・薬剤量を参照し、建物の用途と構造に応じて1本で受け持てる面積(能力単位×算定基準面積)を計算します。防火管理者・消防設備士に。

最終更新:2026-09-25/監修:計算ツールズ編集部

消火器 能力単位ツール

1本で受け持てる面積 = A火災の能力単位 × 算定基準面積

能力単位は、消火器の技術上の規格を定める省令の消火試験で測った消火能力の数値で、A火災(普通火災・第3条)とB火災(油火災・第4条)で別々に決まり、本体に「A-3・B-7・C」のように表示されます(Cは電気火災に適応するという意味で、数値はありません)。

建物に置く消火器の数は、能力単位の合計が「延べ面積 ÷ 算定基準面積」以上になるように決めます(消防法施行規則第6条第1項)。算定基準面積は用途で50m²・100m²・200m²の3段階で、特定主要構造部を耐火構造とし、壁・天井の室内側を難燃材料で仕上げた建物はその2倍です(同条第2項)。建物の消火に数えるのはA火災の能力単位で、1本で受け持てる面積はその積になります。

能力単位早見

主要メーカー(ヤマトプロテック・初田製作所・モリタ宮田工業)の現行品の仕様です。1本で受け持てる面積は、算定基準面積の区分ごとの値(耐火構造+内装難燃はその2倍)。

機種薬剤量能力単位50m²区分100m²区分200m²区分
ABC粉末 6型2.0kgA-2・B-3・C100m²200m²400m²
ABC粉末 10型3.0kg(3.5kgの機種もある)A-3・B-7・C150m²300m²600m²
ABC粉末 20型6.0kgA-5・B-12・C250m²500m²1,000m²
強化液(中性)3L3.0LA-1・B-1・C50m²100m²200m²
二酸化炭素 7型3.2kgB-2・C建築物の算定に入らない(令別表第二)

能力単位は型式ごとに決まり、同じ「10型」でもメーカー・年式で違うことがあります。必ず本体の表示で確かめてください。

算定基準面積(消防法施行規則第6条)

用途区分(令別表第一の項)算定基準面積耐火構造+内装難燃
劇場・映画館((1)項イ)、キャバレー・遊技場・カラオケ((2)項)、地下街((16の2)項)、準地下街((16の3)項)、重要文化財の建造物((17)項)50m²/単位100m²/単位
公会堂・集会場((1)項ロ)、飲食店・料理店((3)項)、物品販売店舗((4)項)、ホテル・旅館・共同住宅((5)項)、病院・福祉施設・保育所((6)項)、公衆浴場((9)項)、工場・作業場((12)項)、駐車場・車庫・格納庫((13)項)、倉庫((14)項)100m²/単位200m²/単位
学校((7)項)、図書館・博物館・美術館((8)項)、駅・空港ターミナル((10)項)、神社・寺院・教会((11)項)、事務所などその他の事業場((15)項)200m²/単位400m²/単位

消火器 能力単位の詳しい解説

能力単位は消火器の消火能力を表す数値で、事務所・店舗で最も多く使われているのはABC粉末10型(A-3・B-7・C)です。広い工場・倉庫では20型(A-5・B-12・C)もよく使われます。必要な本数は「延べ面積 ÷ 算定基準面積」で出した能力単位を、1本あたりのA火災の能力単位で割って切り上げます(消火器本数の計算)。

能力単位の数字だけで本数は決まりません。各階の各部分から歩行距離20m以内に1本ずつ置く必要があり(施行規則第6条第6項)、変圧器・配電盤などの電気設備、ボイラー室など多量の火気を使う場所、少量危険物・指定可燃物を扱う場所には、それぞれ別に上乗せが要ります(同条第3項〜第5項)。

業界・現場での使い方

防火管理

法定本数計算。

店舗開業

消防検査対応。

工場・倉庫

用途別能力選定。

よくある間違い・注意点

  • 1能力単位=100m²と決めつける — 算定基準面積は用途で50・100・200m²、耐火構造+内装難燃で2倍。劇場・遊技場などは50m²なので、100m²で計算すると本数が半分に足りなくなります。
  • 二酸化炭素消火器を本数に数える — A火災の能力単位が無く、建築物の消火に適応しないため第6条第1項の算定には入りません。
  • 型の名前で能力単位を決める — 20型はA-5の機種が主流です。本体の「能力単位」の表示で確認します。
  • 期限切れ放置 — メーカーの設計標準使用期限は多くの機種で製造から10年。容器の腐食・変形があれば期限内でも交換します。

関連する規格・法規

  • 消火器の技術上の規格を定める省令 第3条(A火災の能力単位)・第4条(B火災の能力単位)
  • 消防法施行令 第10条・別表第二(消火器具の適応性)
  • 消防法施行規則 第6条(能力単位の算定・算定基準面積・歩行距離20m)

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

ABC粉末10型の能力単位は?

A-3・B-7・Cです(A火災3単位・B火災7単位・電気火災に適応)。薬剤は3.0kg(3.5kgの機種もあります)。事務所なら1本で600m²、耐火構造+内装難燃なら1,200m²ぶんの能力単位になります(消防法施行規則第6条)。

消火器1本で何m²まで受け持てる?

A火災の能力単位 × 算定基準面積です。算定基準面積は用途で50m²・100m²・200m²、耐火構造+内装難燃ならその2倍。10型(A-3)なら、飲食店で300m²、事務所で600m²です。ただし能力単位が足りていても、各部分から歩行距離20m以内に1本ずつ置く必要があります(同条第6項)。

二酸化炭素消火器は?

3.2kg(7型)でB-2・Cが一般的で、A火災の能力単位はありません。消防法施行令別表第二で「建築物その他の工作物」の消火に適応しないとされているため、施行規則第6条第1項の本数計算には数えません。変圧器・配電盤などの電気設備用(同条第4項)として使います。