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公務員退職手当 計算機|勤続年数×俸給×退職事由で退職金と退職所得税を試算

【ご注意】このページの計算結果・情報は参考値です。正確性・最新性は保証できません。税務・法務・お金・設計・施工・安全などに関わる判断は、公式の資料と専門家の確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。免責事項

国家公務員退職手当法に基づき、勤続年数・退職日の俸給月額・退職事由・調整月額から、退職手当(基本額+調整額)と、退職所得控除・所得税・住民税・手取り額を試算します。支給率は内閣人事局の「国家公務員退職手当支給率早見表(平成30年1月1日以降の退職)」(調整率83.7/100反映後)をそのまま使います。定年退職は勤続35年以上で俸給月額の47.709か月分が上限です。地方公務員は各地方公共団体の退職手当条例で定められ、多くは国に準じていますが、必ず所属団体の条例で確認してください。

最終更新:2026-07-29/監修:計算ツールズ編集部

公務員退職手当 計算ツール

退職手当の勤続年数は1年未満を切り捨て(6か月以上1年未満は1年)。1〜45年で計算。
退職日の俸給月額(諸手当を含まない)。
職員の区分ごとの額(第1号95,400円〜第10号21,700円、第11号0円)。既定値は第7号区分。自分の区分は人事担当で確認。

公務員退職手当制度とは

国家公務員の退職手当は国家公務員退職手当法(昭和28年法律第182号)で定められています。地方公務員は各地方公共団体の職員の退職手当に関する条例で定められ、多くの団体が国の制度に準じていますが、細部は団体ごとに異なります。

退職手当は基本額(退職日の俸給月額×支給率)+調整額で、支給率は勤続年数と退職事由で変わります。自己都合退職は同じ勤続年数でも定年退職より支給率が低く、整理退職や応募認定退職(2号)・公務上の傷病・死亡は勤続25年未満でも高い率(法第5条)になります。

計算式(基本額・調整額・税額)

1. 基本額

基本額 = 退職日の俸給月額 × 支給率(退職事由・勤続年数別、調整率83.7/100反映後)

支給率は内閣人事局の早見表の値です。定年退職は勤続35年以上で47.709(上限)、自己都合退職は勤続43年以上で47.709になります。

2. 調整額

調整額 = 在職期間の各月の調整月額のうち、多い順に60月分を合計した額

調整月額は職員の区分(職務の級などで政令が定める第1号〜第11号区分)ごとに決まっています(法第6条の4)。自己都合退職で勤続9年以下は0、勤続10〜24年は2分の1。その他の退職で勤続1〜4年は2分の1になります。

3. 退職手当額

退職手当 = 基本額 + 調整額

4. 退職所得控除

勤続20年以下:40万円 × 勤続年数(最低80万円)
勤続20年超:800万円 + 70万円 ×(勤続年数−20年)

勤続35年なら 800 + 70×15 = 1,850万円。税の勤続年数は1年未満の端数を切り上げて数えます。

5. 退職所得(課税対象)

退職所得 =(退職手当 − 退職所得控除)× 1/2

ただし勤続5年以下の退職手当(短期退職手当等・令和4年分以後)は、控除後の額のうち300万円を超える部分に1/2が適用されません。役員等の勤続5年以下(特定役員退職手当等)は全額に1/2が適用されません。

6. 所得税・住民税

所得税 = 退職所得 × 税率(速算表)× 1.021(復興特別所得税込)
住民税 = 退職所得 × 10%

退職所得は他の所得と分離して課税され、「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、支払時の源泉徴収(住民税は特別徴収)で課税が完結します。

勤続年数×退職事由別 支給率表

内閣人事局「国家公務員退職手当支給率早見表(平成30年1月1日以降の退職)」の支給率(調整率反映後)の抜粋です。

勤続年数定年・応募認定(1号)等自己都合整理・応募認定(2号)・公務上基本額(定年・俸給45万円)
10年8.375.02212.555約377万円
15年16.21687510.378819.46025約730万円
20年24.58687519.669526.3655約1,106万円
25年33.2707528.039533.27075約1,497万円
30年40.8037534.735540.80375約1,836万円
35年47.70939.757547.709約2,147万円
40年47.70944.779547.709約2,147万円

ポイント:①定年退職は勤続35年で上限(47.709)、②自己都合は勤続35年で39.7575(定年の約83%)、勤続43年以上で上限、③整理・応募認定退職(2号)・公務上の傷病・死亡は、勤続25年未満では定年より高い率です。公務外の傷病による退職は別の率(勤続20年以上は自己都合と同じ率)です。令和5年4月以降、定年引上げに伴い、引上げ前の定年年齢以降に退職した職員は、当分の間、定年退職者と同様の支給率になります。

調整額の仕組み(第1号〜第11号区分)

調整月額は、国家公務員退職手当法第6条の4で職員の区分ごとに定められています。どの区分に当たるかは職務の級などにより政令で定められるため、所属の人事担当で確認してください。

区分調整月額60月分
第1号区分95,400円572.4万円
第2号区分78,750円472.5万円
第3号区分70,400円422.4万円
第4号区分65,000円390.0万円
第5号区分59,550円357.3万円
第6号区分54,150円324.9万円
第7号区分43,350円260.1万円
第8号区分32,500円195.0万円
第9号区分27,100円162.6万円
第10号区分21,700円130.2万円
第11号区分0円0円

在職期間中に区分が変わった場合は、各月の調整月額のうち多いものから60月分を合計します。本ツールは入力した調整月額が60月続いたものとして計算します。

退職所得控除と1/2課税の考え方

勤続年数に応じた控除

勤続20年までは1年につき40万円、20年を超える部分は1年につき70万円が控除されます。勤続35年で1,850万円、40年で2,200万円です。

1/2課税

控除後の額の2分の1が課税対象です(勤続5年以下は300万円を超える部分を除く)。

分離課税

他の給与・年金所得と合算せず、退職所得だけで税率を判定します。住民税も10%で、支払時に特別徴収されます。

「退職所得の受給に関する申告書」の提出

提出しないと、退職手当の支払額に対して20.42%の税率で源泉徴収されます。確定申告で精算できますが、退職前に提出しておきましょう。

シミュレーション例(6ケース)

本ツールの計算方法で試算した例です(調整月額は60月同じ区分と仮定。定年前早期退職特例などの加算は含みません)。

① 定年退職・35年勤続・俸給45万円・調整月額43,350円(第7号区分)

基本額 45万円×47.709=約2,147万円+調整額約260万円=退職手当約2,407万円。控除1,850万円、退職所得278.5万円、所得税約18.5万円・住民税約27.9万円、手取り約2,361万円。

② 定年退職・35年勤続・俸給58万円・調整月額65,000円(第4号区分)

基本額約2,767万円+調整額390万円=退職手当約3,157万円。退職所得653.5万円、所得税約89.8万円・住民税約65.4万円、手取り約3,002万円。

③ 自己都合退職・30年勤続・俸給42万円・調整月額32,500円(第8号区分)

支給率34.7355で基本額約1,459万円+調整額195万円=退職手当約1,654万円。控除1,500万円、退職所得76.9万円、所得税約3.9万円・住民税約7.7万円、手取り約1,642万円。

④ 応募認定退職(1号)・28年勤続・俸給48万円・調整月額54,150円(第6号区分)

支給率37.79055(定年と同じ率)で基本額約1,814万円+調整額約325万円=退職手当約2,139万円。控除1,360万円、退職所得389.4万円、所得税約35.9万円・住民税約38.9万円、手取り約2,064万円。定年前早期退職特例に当たる場合は加算があります。

⑤ 自己都合退職・15年勤続・俸給36万円・調整月額27,100円(第9号区分)

支給率10.3788で基本額約374万円+調整額約81万円(勤続10〜24年の自己都合は2分の1)=退職手当約455万円。控除600万円以内のため税はかかりません。

⑥ 公務外の傷病による退職・22年勤続・俸給40万円・調整月額32,500円(第8号区分)

支給率23.0175で基本額約921万円+調整額195万円=退職手当約1,116万円。控除940万円、退職所得87.8万円、所得税約4.5万円・住民税約8.8万円、手取り約1,102万円。

地方公務員との違い・自治体差

地方公務員の退職手当は各地方公共団体の条例で定められます。多くの団体は国の制度(支給率・調整率・調整額)に準じていますが、調整額の区分の当てはめなどは団体ごとに異なることがあります。正確な額は所属団体の人事・給与担当で確認してください。

知事・市町村長などの特別職の退職手当は、団体ごとに条例で別に定められています。

こんな時に使えます

退職時期の検討

定年まで勤める場合と、自己都合・応募認定退職の場合で、支給率と手取りの違いを比べます。

ライフプラン

退職手当+年金+iDeCo等で老後資金を設計する際の概算に。

住宅ローン繰上返済の判断

退職手当を一括返済に充てるか、手元に残すかを比べる材料に。

源泉徴収額の確認

「退職所得の受給に関する申告書」を出した場合の税額の見込みを確認します。

よくある間違い・注意点

  • 自己都合と定年を混同する — 同じ勤続35年でも支給率は定年47.709、自己都合39.7575と違います。
  • 整理・応募認定退職(2号)を定年と同じと考える — 勤続25年未満では法第5条の高い率になります。逆に応募認定退職(1号)は定年と同じ率です。
  • 「退職所得の受給に関する申告書」を出し忘れる — 20.42%で源泉徴収されます。確定申告で精算は可能です。
  • 調整額を入れ忘れる — 区分によっては数百万円になります。自己都合で勤続9年以下は0、10〜24年は半額です。
  • 勤続年数の端数の扱いを誤る — 退職手当の勤続年数は1年未満の端数を切り捨て(6か月以上1年未満は1年)、退職所得控除の勤続年数は1年未満を切り上げて数えます。
  • 地方公務員を国と同じと決めつける — 条例で定められるため、所属団体で確認します。
  • 短期の退職を1/2課税と考える — 勤続5年以下は、控除後300万円を超える部分に1/2が適用されません。
  • ほかの退職金・一時金との調整を忘れる — 同じ年や前後の年に他の退職金やiDeCo等の一時金を受け取ると、退職所得控除の計算で調整が入ることがあります。受取時期は制度の最新ルールで確認してください。

参考文献・公的資料

公務員退職手当制度・退職所得課税の詳細は、以下の公的機関の資料をご確認ください。

※本ページの計算結果は、国家公務員退職手当法と内閣人事局の支給率早見表・国税庁資料に基づく概算です。定年前早期退職特例などの加算、最低保障、休職期間の除算、在職期間中の区分の変化、他の退職金・一時金との調整は含みません。正確な金額は所属機関の人事給与担当課で確認してください。

よくある質問(FAQ)

定年35年勤続の退職金は?

本ツールの計算で、俸給月額45万円・調整月額43,350円(第7号区分)なら、基本額約2,147万円(45万円×47.709)+調整額約260万円=退職手当約2,407万円。所得税・住民税は合計約46万円で、手取り約2,361万円です。

自己都合退職ではいくら?

勤続35年の支給率は自己都合39.7575で、定年(47.709)の約83%です。俸給月額45万円・調整月額43,350円なら退職手当約2,049万円で、定年より約358万円少なくなります。

整理退職や応募認定退職は定年と同じ?

応募認定退職(1号)は定年と同じ率です。整理退職・応募認定退職(2号)・公務上の傷病・死亡は法第5条の率で、勤続25年未満では定年より高くなります(例:勤続20年で定年24.586875に対し26.3655)。

地方公務員は国家と同じ?

地方公務員の退職手当は各地方公共団体の条例で定められます。多くは国に準じていますが、所属団体の人事・給与担当で必ず確認してください。

退職金にはどれくらい税金がかかる?

退職所得控除(勤続35年で1,850万円)を引いた残りの2分の1に課税されます。退職手当約2,407万円・勤続35年なら、所得税・住民税の合計は約46万円です。勤続5年以下は控除後300万円を超える部分に1/2が適用されません。

「退職所得の受給に関する申告書」とは?

退職手当の支払前に提出する申告書です。提出しないと支払額の20.42%が源泉徴収されます。確定申告で精算できますが、資金繰りのため提出しておきましょう。

調整額とは?

在職期間の各月の調整月額(第1号区分95,400円〜第10号区分21,700円、第11号区分0円)のうち、多い順に60月分を合計した額です。自己都合で勤続9年以下は0、10〜24年は2分の1になります。

iDeCoと退職金を受け取る時期は?

他の退職金やiDeCo等の一時金を近い時期に受け取ると、退職所得控除の計算で調整が入ることがあります。受け取り方と時期のルールは改正されることがあるため、最新の国税庁資料で確認してください。

退職金支給はいつ?

支給時期は所属機関で確認してください。転居・住宅購入などの大口の支出は、入金時期を確かめてから計画しましょう。

早期退職の割増はある?

国家公務員には、定年前に応募認定退職などで退職する場合に俸給月額を割り増して基本額を計算する定年前早期退職特例があります。適用の要件と割増の率は所属の人事担当で確認してください。本ツールの計算には含みません。

相続税は?

在職中の死亡で遺族が受け取る退職手当は、相続税の計算で「500万円×法定相続人の数」まで非課税です(生命保険金の非課税枠とは別)。

退職金の運用はどうする?

全額を一度にリスク資産に投じるのは避け、生活資金を確保したうえで分散を基本に考えます。必要に応じてファイナンシャル・プランナーに相談しましょう。