電圧降下計算(距離×電流)
【ご注意】このページの計算結果・情報は参考値です。正確性・最新性は保証できません。税務・法務・お金・設計・施工・安全などに関わる判断は、公式の資料と専門家の確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。免責事項
配線長・電流・電線サイズから電圧降下(V/%)を即算出し、内線規程の許容範囲(原則2%)を自動判定。長距離配線・大電流回路の電線サイズ検証に。
電圧降下計算(距離×電流)ツール
電圧降下 簡易式
単相2線: e = 35.6 × L × I / (1000 × A) [V]
三相3線: e = 30.8 × L × I / (1000 × A) [V]
L: 配線長(片道m) / I: 電流(A) / A: 電線サイズ(sq)
係数35.6/30.8は導体抵抗率と経路長の合計を反映した実用近似値。内線規程 資料1-3-1に基づく。
電圧降下許容範囲(内線規程)
| 区分 | 許容降下率 |
|---|---|
| 亘長60m以下 幹線 | 2%以下(構内変圧器から供給する場合3%以下) |
| 亘長60m以下 分岐回路 | 2%以下 |
| 亘長60m超〜120m以下(幹線+分岐の合計) | 4%以下(構内変圧器から5%以下) |
| 亘長120m超〜200m以下(合計) | 5%以下(構内変圧器から6%以下) |
| 亘長200m超(合計) | 6%以下(構内変圧器から7%以下) |
電圧降下計算(距離×電流)の詳しい解説
電圧降下は電線の抵抗による電圧損失で、機器の受電端電圧が下がると性能低下・動作不良・発熱の原因になります。100V機器で6V下がる(6%降下)と、モータのトルクは12%低下、白熱電球の明るさは20%低下します。特にモータは電圧が下がると起動トルクが不足し、負荷時の運転電流が増えて発熱するため、許容範囲が定められています。
内線規程1310-1では、幹線・分岐回路それぞれ標準電圧の2%以下が原則(構内の変圧器から供給する場合の幹線は3%以下)。供給変圧器の二次側端子または引込線取付点から最遠端の負荷までの亘長が60mを超える場合に限り、幹線と分岐の合計で120m以下4%・200m以下5%・200m超6%(構内変圧器からは各5%・6%・7%)まで認められます。長距離配線(50m超)や大電流回路(50A超)では標準サイズだと降下率が超過することがあり、1-2サイズアップが必要になるケースが多い。
電圧降下対策は①電線サイズアップ、②配線経路短縮、③電圧を上げる(100V→200V、200V→400V)の3択。工場・大型ビルでは400V幹線化で電流を半分にし、電圧降下を1/4に低減する設計が定番です。EV充電インフラ普及で長距離配線・大電流化が進み、電圧降下計算の重要性が再認識されています。
業界・現場での使い方
屋外照明・防犯灯配線
街路灯・工場外周照明で50-100m先までの電線サイズ検証。標準サイズで足りない場合の増径判断。
EV充電インフラ設計
住宅・マンションでの普通充電器(200V/32A)を分電盤から10-50m先に設置する場合の電線サイズ検証。
工場動力配線
生産機械・空調機の電源引込。三相200V/400Vの選択判断にも電圧降下を反映。
よくある間違い・注意点
- 往復距離ではなく片道で計算 — 簡易式は片道距離を入れる(係数35.6/30.8に往復が織り込み済み)。往復を入れると2倍過大になる。
- 降下率6%を上限と誤解 — 原則は幹線・分岐それぞれ2%以下。合計6%が認められるのは亘長200m超(低圧受電)の場合だけ。
- モータ起動時の降下を無視 — 起動電流は定格の5-7倍。起動時の降下も許容範囲に収まるか確認。
関連する規格・法規
- 電圧降下計算式・許容範囲。
- 内線規程 1310-1(幹線・分岐回路それぞれ標準電圧の2%以下が原則)。
- 低電圧電気設備 電圧降下規定。
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
電圧降下の許容は何%?
内線規程1310-1では幹線・分岐回路それぞれ標準電圧の2%以下が原則(構内変圧器から供給する場合の幹線は3%以下)。亘長60m超では合計で120m以下4%・200m以下5%・200m超6%(構内変圧器からは各+1%)。
係数35.6と30.8の違いは?
単相2線は35.6、三相3線は30.8。三相の方が同じ電線でも電圧降下が少ない(相電圧関係で√3効果)。
電圧降下が大きいと何が起きる?
モータのトルク低下・起動不良・発熱、照明の暗さ、電子機器の誤動作、電線発熱による絶縁劣化。
電線サイズを1段上げるとどれだけ改善?
断面積に反比例するので、2sq→3.5sq(1.75倍)なら電圧降下は約57%に、3.5sq→5.5sq(約1.57倍)なら約64%に。効果は大きい。
200V/400V化でどれだけ改善?
同じ電力なら電流半分になり、電圧降下は約1/4。長距離幹線での定番対策。