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たわみ曲げモーメント単純梁片持ち梁構造力学

梁のたわみ・曲げモーメント計算

【ご注意】このページの計算結果・情報は参考値です。正確性・最新性は保証できません。税務・法務・お金・設計・施工・安全などに関わる判断は、公式の資料と専門家の確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。免責事項

支持条件・集中荷重・等分布荷重・スパンと、ヤング係数 E・断面二次モーメント I から、梁の最大曲げモーメント・最大たわみ・反力を公式で計算します。断面係数を入れれば曲げ応力度も出し、たわみの制限と比べます。材料と断面を問わず使える公式集です。

最終更新:2026-10-16/監修:計算ツールズ編集部

梁のたわみ・曲げモーメント計算ツール

公式(E:ヤング係数、I:断面二次モーメント、L:スパン)

支持条件と荷重最大曲げモーメント最大たわみ反力
単純梁・中央集中 PPL/4(中央)PL³/(48EI)P/2
単純梁・等分布 wwL²/8(中央)5wL⁴/(384EI)wL/2
片持ち梁・先端集中 PPL(固定端)PL³/(3EI)P
片持ち梁・等分布 wwL²/2(固定端)wL⁴/(8EI)wL
両端固定・中央集中 PPL/8(端部と中央)PL³/(192EI)P/2
両端固定・等分布 wwL²/12(端部)、wL²/24(中央)wL⁴/(384EI)wL/2

集中荷重と等分布荷重を両方入れたときは、2つの結果を足し合わせます(重ね合わせ)。どの支持条件でも、2つの荷重の最大値が同じ位置に出るので、足した値がそのまま最大値です。

単位の扱い

P は kN を N に、L は m を mm に、I は cm⁴ を mm⁴(×10⁴)に直して計算し、たわみを mm で出します。w は kN/m = N/mm なのでそのまま使えます。

計算例

E=205,000 N/mm²、I=2,000 cm⁴、スパン4 m の単純梁に等分布荷重5 kN/m がかかると、M = 5 × 4² ÷ 8 = 10 kN·m、たわみ = 5 × 5 × 4,000⁴ ÷ (384 × 205,000 × 2,000×10⁴) = 4.065 mm(スパンの約1/984)。同じ梁の中央に10 kN の集中荷重なら、M は同じ10 kN·m ですが、たわみは 3.252 mm です。

支持条件によるたわみの違い(同じ荷重・同じ梁)

支持条件等分布荷重のたわみ(係数)単純梁を1とした比中央集中・先端集中のたわみ(係数)単純梁を1とした比
単純梁5/384 = 0.0130211/48 = 0.020831
両端固定1/384 = 0.002600.2(1/5)1/192 = 0.005210.25(1/4)
片持ち梁1/8 = 0.1259.61/3 = 0.33316

※たわみ = 係数 × wL⁴/EI(等分布)または 係数 × PL³/EI(集中)。

ヤング係数 E の目安

材料E(N/mm²)備考
鋼(SS400・SN400 など)205,000建築の鋼構造の設計で使う値
ステンレス鋼193,000 前後鋼種で違う
アルミニウム合金70,000 前後鋼の約1/3。同じ断面なら約3倍たわむ
コンクリート20,000〜30,000 前後強度と比重で変わる
木材(製材・集成材)6,000〜12,000 前後樹種と等級で大きく変わる

※鋼以外は目安。設計では使う材料の規準・製品の値を使ってください。

スパンとたわみの関係(単純梁・等分布)

スパン曲げモーメントたわみ
2 m1/4倍1/16倍
4 m(基準)11
6 m2.25倍約5.06倍
8 m4倍16倍

※入力した内容はお使いのブラウザの中だけで処理され、サーバーには送信されません。この計算は弾性範囲の材料力学の公式による概算です。せん断変形・横座屈・局部座屈・接合部の回転・梁の自重(入力しない限り)は含みません。建築物や機械の設計は、該当する規準と技術者の確認に基づいて行ってください。

梁のたわみ・曲げモーメント計算の詳しい解説

梁に荷重がかかると、梁は曲がり(曲げモーメント)、下へたわみます。設計ではこの2つを別々に確かめます。曲げモーメントは梁が壊れないか(強さ)を、たわみは使えるか(剛さ)を決めます。強さが足りていても、たわみが大きすぎると床が揺れる、仕上げにひびが入る、建具が閉まらない、といった不具合が起きます。

このツールは、材料力学の基本の公式で、3つの支持条件と2つの荷重の組み合わせを計算します。単純梁は両端をピンとローラーで支えた梁、片持ち梁は一端を固定して他端を自由にした梁(庇やベランダ、棚の腕木)、両端固定梁は両端を回転できないように固めた梁です。荷重は、1点に集中してかかる集中荷重と、梁の長さ全体に均等にかかる等分布荷重です。

サイトの既存ツール「H形鋼 梁の許容曲げ・たわみ確認」との役割分担を書いておきます。あちらは、代表的なH形鋼の断面から選び、鋼種と等分布荷重で曲げ応力度とたわみを許容値と比べるツールで、鋼の梁に特化しています。こちらは、ヤング係数 E と断面二次モーメント I を自由に入れられるので、木材、アルミ、角パイプ、平鋼、表に無い形鋼など、どんな材料と断面にも使えます。集中荷重も扱えます。H形鋼の等分布荷重ならあちら、それ以外の梁や公式の確認ならこちら、と使い分けてください。

公式を並べて見ると、支持条件の影響の大きさが分かります。同じ梁・同じ等分布荷重で比べると、両端固定のたわみは単純梁の1/5、片持ち梁は9.6倍です。集中荷重では両端固定が1/4、片持ちが16倍です。ただし、本当の固定端をつくるのは簡単ではありません。接合部が少しでも回転すれば、たわみは単純梁に近づきます。迷ったら単純梁として計算するのが安全側です。

スパンの効き方も強烈です。等分布荷重の単純梁では、曲げモーメントはスパンの2乗、たわみはスパンの4乗に比例します。スパンを1.5倍にすると、曲げモーメントは2.25倍、たわみは約5.06倍になります。集中荷重ならたわみはスパンの3乗です。少しスパンを延ばすだけで、たわみが一気に制限を超えるのはこのためです。

断面の効き方は、たわみと強さで違います。たわみは断面二次モーメント I に反比例し、曲げ応力度は断面係数 Z に反比例します。長方形断面では I は高さの3乗、Z は高さの2乗に比例するので、梁せいを2倍にするとたわみは1/8、応力度は1/4になります。同じ量の材料でも、縦に使うか横に使うかで剛さが大きく変わります。平らな板を立てて使うと強いのはこのためです。

材料の違いはヤング係数に表れます。鋼の205,000 N/mm² に対し、アルミニウム合金は約70,000 N/mm² で、同じ断面なら約3倍たわみます。アルミは軽くて錆びにくい反面、たわみで断面が決まることが多い材料です。木材は樹種と等級で値が大きく違い、さらに長く荷重がかかると時間とともにたわみが増える(クリープ)ので、木造の規準ではその割増しを考えます。

計算例で流れを追ってみます。E=205,000 N/mm²、I=2,000 cm⁴、Z=200 cm³ の鋼の梁を、スパン4 m の単純梁として、中央に10 kN の集中荷重と、全長に2 kN/m の等分布荷重をかけます。曲げモーメントは集中荷重の10 kN·m と等分布荷重の4 kN·m を足して14 kN·m、たわみは3.252 mm と1.626 mm を足して4.878 mm(スパンの約1/820)です。曲げ応力度は 14 kN·m ÷ 200 cm³ = 70 N/mm² です。単位をそろえることが計算のほとんどで、I を cm⁴ のまま mm で計算すると、たわみが1万倍ずれます。このツールは入力の単位を固定し、内部で N と mm にそろえています。

反力とせん断力も同時に出ます。単純梁と両端固定梁では、左右の支点がそれぞれ荷重の半分を受けます。片持ち梁では固定端が荷重のすべてと、曲げモーメントを受けます。片持ち梁の根元の金物やアンカーは、反力だけでなくこのモーメントに耐えなければならないので、根元の固定が片持ち梁の設計の要になります。

たわみの制限は用途で違います。建築の床梁ではスパンの1/300程度を目安にすることが多く、片持ち梁は先端のたわみを張出し長さで割って評価するほか、スパンの2倍の単純梁とみなして制限を考える規準もあります。このツールの判定は入力した制限との比較なので、使う規準の値を入れてください。

最後に、公式が前提にしていることです。梁は弾性範囲にあり、たわみは小さく、断面は変形しても平らなまま(せん断変形を無視)とします。H形鋼のような開いた断面では、横にねじれながら倒れる横座屈で曲げの強さが決まることがあります。梁の自重は、等分布荷重に含めて入れてください。このツールは公式の計算であって、設計の照査ではありません。

業界・現場での使い方

建築の構造検討

床梁や小梁のたわみと曲げモーメントの見当をつけます。

機械・架台の設計

アルミフレームや角パイプの架台の梁が、載せる機器でどれだけたわむかを確かめます。

DIY・家具づくり

棚板や作業台の天板のたわみを、材料のヤング係数と断面から出します。

仮設・足場

仮設の梁材にかかる集中荷重でのたわみを確かめます。

構造力学の学習

支持条件ごとの公式を、数値を入れて確かめます。

よくある間違い・注意点

  • I を cm⁴ と mm⁴ で取り違える — 1 cm⁴ = 10,000 mm⁴ です。このツールは cm⁴ で入力します。
  • 固定端を過信する — 接合部が少しでも回転すれば単純梁に近づきます。迷ったら単純梁で計算します。
  • 梁の自重を忘れる — 長いスパンでは自重が効きます。等分布荷重に含めて入れます。
  • 強さだけ確かめてたわみを見ない — アルミや長いスパンでは、たわみで断面が決まることが多いです。
  • 断面二次モーメントの軸を間違える — 強軸と弱軸で I は大きく違います。荷重の向きに合った軸の値を使います。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

単純梁の等分布荷重のたわみの公式は?

5wL⁴/(384EI) です。最大曲げモーメントは wL²/8 です。

片持ち梁の先端集中荷重のたわみは?

PL³/(3EI) です。最大曲げモーメントは固定端で PL です。

両端固定梁の等分布荷重のたわみは?

wL⁴/(384EI) で、単純梁の1/5です。端部の曲げモーメントは wL²/12 です。

鋼のヤング係数はいくつですか?

建築の鋼構造の設計では205,000 N/mm² を使います。

たわみの制限はどれくらいですか?

用途で違います。建築の床梁ではスパンの1/300程度を目安にすることが多いです。

スパンが2倍になるとたわみは何倍ですか?

等分布荷重なら16倍、集中荷重なら8倍です。

H形鋼の梁を確かめたいときは?

代表的なH形鋼と等分布荷重なら「H形鋼 梁の許容曲げ・たわみ確認」が便利です。こちらは任意の E・I で使えます。

曲げ応力度はどう求めますか?

最大曲げモーメントを断面係数 Z で割ります。σ=M÷Z です。

集中荷重と等分布荷重を両方かけられますか?

できます。2つの結果を足し合わせて表示します。