枠組足場の部材数計算
【ご注意】このページの計算結果・情報は参考値です。正確性・最新性は保証できません。税務・法務・お金・設計・施工・安全などに関わる判断は、公式の資料と専門家の確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。免責事項
足場の延長と高さから、スパン数と層数を出し、建枠・交差筋かい・布板・ジャッキベース・壁つなぎの数量を計算します。足場面積と総重量も出るので、見積りと搬入計画の両方に使えます。
枠組足場の部材数計算ツール
スパン数と層数を先に出す
枠組足場の部材数は、スパン数(横方向の割り)と層数(縦方向の割り)が決まれば自動的に決まります。
スパン数 = 延長 ÷ スパン長(切り上げ) / 層数 = 高さ ÷ 1層の高さ(切り上げ)
延長40m・高さ10m で、標準の1,829mm スパン・1,700mm 層なら、スパン数 22、層数 6 です。
部材の数え方
建枠は1スパンにつき左右2枚。布板は1スパン1層につき1枚。交差筋かいは1スパン1層につき2本(両面)。ジャッキベースは建枠の脚の数だけ要るので、スパン数+1の位置に2個ずつです。
建枠 = スパン数 × 層数 × 2 / 布板 = スパン数 × 層数 / ジャッキ = (スパン数+1) × 2
22スパン×6層なら、建枠 264枚、布板 132枚、交差筋かい 264本、ジャッキベース 46個 です。総重量はおよそ 8.5トン になります。
壁つなぎ
足場は建物につながないと倒れます。枠組足場では垂直方向9m 以下・水平方向8m 以下の間隔で壁つなぎを設けるのが基準です。延長40m・高さ10m なら、高さ方向2段×長さ方向5列で 10箇所 になります。
規模ごとの部材数(標準スパン1,829mm・1層1,700mm・1面)
| 延長×高さ | スパン | 層 | 建枠 | 布板 | ジャッキ | 足場面積 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 10m×5m | 6 | 3 | 36枚 | 18枚 | 14個 | 50 m² |
| 20m×8m | 11 | 5 | 110枚 | 55枚 | 24個 | 160 m² |
| 40m×10m | 22 | 6 | 264枚 | 132枚 | 46個 | 400 m² |
| 60m×15m | 33 | 9 | 594枚 | 297枚 | 68個 | 900 m² |
主な部材の重量
| 部材 | 重量の目安 | 役割 |
|---|---|---|
| 建枠(W1,829×H1,700) | 約20 kg | 足場の骨組み |
| 交差筋かい | 約3.5 kg | 変形を防ぐ |
| 布板(踏板) | 約17 kg | 作業床 |
| ジャッキベース | 約5 kg | 高さ調整と荷重の分散 |
| 階段枠 | 約25 kg | 昇降設備 |
壁つなぎの間隔(法令の基準)
| 足場の種類 | 垂直方向 | 水平方向 |
|---|---|---|
| 枠組足場(高さ5m未満を除く) | 9 m 以下 | 8 m 以下 |
| 単管足場 | 5 m 以下 | 5.5 m 以下 |
| 丸太足場 | 5.5 m 以下 | 7.5 m 以下 |
※労働安全衛生規則に基づく基準です。現場の条件によってはこれより密に設ける必要があります。
※入力した内容はお使いのブラウザの中だけで処理され、サーバーには送信されません。本ツールは一般的な規格寸法と歩掛による概算です。足場は労働安全衛生法に基づく設備であり、この計算は数量の見当をつけるためのものです。実際の計画・組立て・点検は、有資格者(足場の組立て等作業主任者など)が現場の条件に応じて行ってください。
枠組足場の部材数計算の詳しい解説
枠組足場の拾いは、スパン数と層数さえ出れば残りは掛け算です。延長をスパン長で割って切り上げ、高さを1層の高さで割って切り上げる。標準的な建枠は幅1,829mm(6尺)、高さ1,700mm なので、延長40m・高さ10m なら22スパン×6層になります。
ここで注意したいのが切り上げの扱いです。40m を1.829m で割ると21.87。切り上げて22スパンですが、実際には22スパンで40.24m になり、24cm はみ出します。現場では、短いスパン枠(5尺や4尺)を混ぜて端数を調整します。標準スパンだけで計画すると、必ずどこかで合わなくなるので、実務では端部に調整用のスパンを入れます。このツールは標準スパンで割った概数を出すので、端部の調整は別に考えてください。
部材の中で数を間違えやすいのがジャッキベースです。建枠はスパン数×層数×2で数えますが、ジャッキベースは最下層の脚の数なので、層数は関係ありません。そして脚は「スパン数+1」の位置にあります。22スパンなら支柱の位置は23か所、前後2列で46個です。スパン数と同じ44個で発注すると2個足りません。これは柵の支柱と同じ考え方で、区間の数と点の数を取り違えるとずれます。
壁つなぎは安全に直結する部材です。足場は自立しているように見えて、実際には建物につないで初めて安定します。枠組足場では垂直9m・水平8m 以下が法令上の基準ですが、これは最低限であって、風の強い場所やシートを張る場合はもっと密に必要です。メッシュシートを張ると風を受ける面積が一気に増え、足場全体にかかる水平力が大きくなります。倒壊事故の多くは壁つなぎの不足か、施工途中で外したまま戻さなかったことが原因です。
重量の把握も実務では重要です。40m×10m の足場で建枠264枚、総重量はおよそ8.5トンになります。これを4トン車で運ぶなら3台、ユニックで荷揚げするなら段取りが要ります。部材数だけ出して重量を出さないと、運搬計画で慌てることになります。また、地面が軟弱な場合は敷板を入れて荷重を分散させる必要があり、これも重量から判断します。
最後に、この計算はあくまで数量の見当をつけるためのものだということを強調しておきます。足場は労働安全衛生法に基づく設備で、高さや用途によって作業主任者の選任、点検、墜落防止措置が義務づけられています。近年は法令の改正が続いており、一側足場の使用制限や、幅木・手すりの設置基準が厳しくなっています。数量は見積りの出発点であって、計画そのものは有資格者が現場を見て決めるものです。
業界・現場での使い方
足場の見積り
延長と高さから足場面積を出し、単価を掛けて見積ります。
部材の手配
建枠・布板・筋かいの必要数を出し、リース会社に発注します。
運搬計画
総重量から必要なトラックの台数と荷揚げ方法を決めます。
壁つなぎの計画
法令の間隔から必要箇所数を出し、取付位置を検討します。
仮設計画図の作成
スパン数と層数を確定し、割付の検討に使います。
よくある間違い・注意点
- ジャッキベースをスパン数で数える — スパン数+1の位置に2個ずつです。22スパンなら46個です。
- 標準スパンだけで割り付ける — 端数が必ず出ます。短いスパン枠で調整する前提で計画します。
- 壁つなぎを基準ぎりぎりにする — 法令は最低限です。シートを張ると風荷重が増えるため密に必要です。
- 重量を拾わない — 40m×10m で約8.5トンです。運搬と地盤の検討に要ります。
- 数量だけで計画したつもりになる — 足場は法令に基づく設備です。計画は有資格者が行います。
関連する規格・公的資料
- 国土交通省 — 公共建築工事標準仕様書と積算基準
- 国土交通省 公共建築工事積算基準 — 数量積算基準の考え方
- 日本産業標準調査会(JISC) — JIS A 8951 鋼管足場など仮設材の規格
- 日本規格協会(JSA) — JIS 規格票の発行
- 日本建築学会 — 建築工事標準仕様書(JASS)
- 公益社団法人 日本建築積算協会 — 建築数量積算基準
- 厚生労働省 — 労働安全衛生規則(足場の組立て等の基準)
- 厚生労働省 足場からの墜落防止措置 — 足場の安全基準と改正内容
- 一般社団法人 仮設工業会 — 足場の部材と使用基準・認定基準
- 日本合板工業組合連合会 — 合板の規格と用途
- 林野庁 — 木材製品の規格と流通
- 経済産業省 — 建設資材の需給と規格
- 独立行政法人 建築研究所 — 建築材料と工法の研究
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
スパン数はどう計算しますか?
延長をスパン長で割って切り上げます。40m を1,829mm で割ると22スパンです。
建枠は何枚必要ですか?
スパン数×層数×2です。22スパン6層なら264枚になります。
ジャッキベースの数え方は?
(スパン数+1)×2 です。22スパンなら46個で、44個ではありません。
布板は全層に敷きますか?
作業する層に敷きます。このツールは全層に敷く前提で計算しています。
壁つなぎの間隔は決まっていますか?
枠組足場で垂直9m 以下・水平8m 以下です。単管足場は5m・5.5m とより密になります。
足場面積はどう出しますか?
延長×高さです。見積りはこの面積に単価を掛けるのが一般的です。
40m×10m の足場は何トンですか?
建枠264枚などで約8.5トンです。4トン車で3台分になります。
メッシュシートを張ると何が変わりますか?
風を受ける面積が増え、水平力が大きくなります。壁つなぎを密にする必要があります。
端数のスパンはどうしますか?
5尺・4尺・3尺の短いスパン枠を混ぜて調整します。
この計算だけで足場を組めますか?
組めません。数量の見当をつけるためのものです。計画と組立ては有資格者が行います。